2分19秒の短編ポストアポカリプス超大作動画「viewers:1」が「発掘」される


アイディアも秀逸ですが、それだけにとどまらないディティールへのこだわりが散りばめられた傑作です。詳細は以下から。

面白い作品、素晴らしい作品であっても「バズって」いないというそれだけの理由で多くの人の目に触れないケースがあります。

2020年12月24日にYouTubeに掲載された動画viewers:1もそんな1本でした。過去形なのはそれが「発掘」されたからです。

「viewers:1」東宝株式会社とAlphaBoat合同会社が共同運営するオーディションプロジェクトGEMSTONEクリエイターズオーディションの第6回目、リモートフィルムコンテストのグランプリ作品です。

この回ではリモート演劇のパイオニア「劇団ノーミーツ」とのコラボレーションし、「140秒以内の「リモートフィルム」作品」というルールの中で作品が募集されていました。

「viewers:1」はとあるユーチューバーの配信動画という形で進行する2分19秒(139秒)のSF作品。なにはともあれ実際の動画を以下からご覧ください。


ユーチューバーという存在がメジャーとなった現在ならではの作品ですが、世界観のアイディアのみならず、CGや実際の風景を使ったひとつひとつの場面のリアリティ、そして登場人物の心理や時間経過の描き方など、ディティールを見るほどにその作り込みに圧倒されます。

作中でなんども繰り返される呼びかけのセリフ、そして題名にもなっている「viewers:1(視聴者:1)」の伏線など、140秒以内だとは思えない濃密な内容となっています。

この作品は1月31日昼の時点で再生数500弱でしたが、こちらのツイートを起点に大拡散されており、2月1日に10時50分時点で21万回を突破しています。

作品のクオリティがどうあれ、SNSでバズることの与える影響が極めて大きいことが如実に示されるという、こちらも現在ならではの状況であることが分かります。

まだま知らないだけで、多くのこうした傑作が「発掘」される日を待ちながら、ネットの海に埋もれていることをもう一度思い出してみるのもよさそうです。

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