監督官庁である総務省の大臣、副大臣、官僚どころか政務三役を退任した政治家までも接待していたことが発覚したNTT。
菅総理大臣が進める携帯電話料金値下げに応えるべく、NTTによるNTTドコモの完全子会社化が進められたさなかに行われていたことが明らかになっていますが、NTT自身はこのような接待について、どのように定めているのでしょうか。詳細は以下から。
まず見てもらいたいのが、NTTのコンプライアンスに関するページ。
NTTは健全な企業活動を推進していくために2002年に「NTTグループ企業倫理憲章」を策定しており、中には「社会的責務の大きい企業グループの一員として、お客さま、取引先などとの応接にあたっては過剰な供授を厳に慎む」などの一文が見受けられます。
また、贈収賄についてはとりわけ厳しく定めており、贈賄防止に関しては「贈賄防止ハンドブック」を作成して国内外の全社員へメールなどで周知するほど。『NTTグループでは、どのような贈賄行為への関与も決して許されるものではないという認識のもと取り組んでいます』としています。
2014年度に作成された贈賄防止ハンドブック。
贈賄規制の基本的な考えだけでなく、「自国の公務員に対する贈賄(自国の贈賄規制について認識し、決して贈賄に関与してはいけません)」といったケーススタディまで掲載されています。
「官製ダンピング」と言われても仕方がないほど不公平な競争環境となったNTTによるドコモ完全子会社化、通話定額を抱き合わせず月額2480円まで最低料金を引き下げたauになぜか総務大臣が不快感を示したことなど、不自然な一連の流れと奇妙なほど相性がいいNTTの接待問題。
NTT社長による総務省関係者への接待は「NTTグループ企業倫理憲章」および「贈賄防止ハンドブック」に抵触するのではないか、非常に気になるところです。
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