音楽教室とJASRACの全面対決となった裁判の高裁判決が出されました。
日本音楽著作権協会(JASRAC)が音楽教室から著作権使用料を徴収するのは不当として、ヤマハなどの音楽教室を運営する約250事業者がおこした訴訟の控訴審判決が出されました。
音楽教室側はJASRACに徴収権限がないことの確認を求めていましたが、知財高裁は3月18日、JASRACは教師の演奏について使用料を徴収できると判断しました。
一方で生徒の演奏については徴収権を認めず、一審の東京地裁の判決に比べるとJASRAC側が部分的に敗訴した形になっています。
裁判では音楽教室での演奏が「公衆に聞かせる目的の演奏」かが争点となりましたが、音楽教室側は「教室のレッスンは公衆に聞かせるための演奏ではない」と主張。一方でJASRACは生徒も不特定の「公衆」であり演奏権が及ぶとしていました。
2020年2月の一審判決ではJASRACがわの主張どおり生徒を「不特定多数の『公衆』に当たる」と判断。教師・生徒双方の演奏に著作権使用料を徴収できるとしました。
・関連記事
文化庁長官にJASRAC特別顧問の都倉俊一氏が就任へ | Buzzap!
二次創作に打撃か、JASRACの新理事長が絵画やマンガ、小説など音楽以外の著作権管理への進出に意欲 | Buzzap!
JASRACを使ってデモを攻撃しようとした自民・小野田議員が自爆、逆に著作権料を支払わされる | Buzzap!
270社の音楽教室運営会社・団体がJASRACを集団提訴へ | Buzzap!