長きにわたり絶対的支配者として君臨していたパソコン向けCPU市場で、いつの間にか「追う側」になりつつあるIntel。
年末商戦に向けて10月に「Raptor Lake」こと第13世代Core iシリーズを投入する予定ですが、フラッグシップモデル「Core i9」にとんでもない機能を導入するようです。詳細は以下から。
海外メディアの報道によると、Intelの最新CPU「Core i9-13900K」の出荷サンプル品を用いたベンチマーク測定結果が一足先に公開されたそうです。
Core i9-13900Kは処理能力の高い8つの「Pコア(Performance)」と消費電力の低い16個の「Eコア(Efficientコア)」計24コアで構成。32スレッドに対応したほか、合計68MBのキャッシュを備えたハイパフォーマンスモデル。
「Cinebench R23」でベンチマークを測定したところ、シングルコアで2290、マルチコアで35693のスコアを弾き出しています。
また、特筆すべき点が「Unlimited Power(無制限の電力設定)」と呼ばれる機能。
消費電力を引き上げることで最大5.8GHz駆動を実現するもので、シングルコアこそ2288とほぼ変わらないものの、マルチコアでは40616にスコアが跳ね上がるため、AMDの「Ryzen 9 5950X」を67%も上回る処理能力を実現したことになります。
なお、Core i9-13900Kの消費電力は通常モードで253W、Unlimited Powerモードではグラフィックボード級の345Wに。
消費電力が36%も上がる一方で処理能力は14%しか向上せず、さらに冷却のための追加の電力まで必要になるという、お世辞にも使い勝手が良くない機能のため、使うシチュエーションは限られそうです。
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