ソニーが発表した特別な検査室なども必要とせず、どこでも簡単に嗅覚測定などが行える「NOS-DX1000」の速攻レビューをお届けします。
認知症早期発見や良いニオイの香水開発など、様々な分野での活躍を予感させる1台でした。詳細は以下から。
NOS-DX1000本体はこんな感じ。サーキュレーターのようなサイズ感と見た目で、どこにでも簡単に持ち運べそうです。
左側面には電源スイッチなどがあります。
測定の様子。鼻や顔を当てる灰色の部分は環境にも配慮した素材で作られた「ノーズガイド」で、都度交換するため衛生的です。
タブレット操作で手にニオイが付くこともなく、多種多様な調合ができるとのこと。機械が行うため混合も防げる上に毎回の準備や片付けも簡単、しかもスピーディです。
嗅いだあとは「バラ、香水」「畳、木材」などと提示された中から近いニオイを使用者が選択。鼻からの距離や提示される時間を一定にすることで、測定する場所や人が違っても正確な比較検討ができます。
中には「納豆、蒸れた靴下」と言う激臭間違いなしの選択肢も。使用者にかなり近づいても一切臭気を感じなかったため、多様なニオイを簡単・安全に出せるという実力がよくわかりました。
この密閉性を実現しているのがソニー独自の高気密カートリッジ技術「Tensor Valve」。これにより強いニオイでも室内の汚染を気にせず、どこでも扱えるようになっています。
実際に使っているところはこちら。なお、測定データはWi-Fiなどでも転送が可能なほかプリントアウトもできるようです。
新型コロナウイルス後遺症のケアに欠かせないため需要が高まっている嗅覚測定は、脳の機能より前に嗅覚が低下するアルツハイマー病やレビー小体型認知症、パーキンソン病の早期発見においても期待されているとのこと。
「NOS-DX1000」は2023年春に研究用としての発売を予定していますが、今後医療分野ではもちろん食品・香水といったニオイに関するものを扱う職種での活躍も期待されます。
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