Apple期待の新ディスプレイ「microLED」iPhoneへの採用は当面困難に、有機ELと比べて製造コスト5倍など課題山積み


有機ELに代わる新たな技術としてAppleが期待を寄せる「microLEDディスプレイ」。

「Apple Watch Ultra」の後継機種を皮切りにさまざまな製品に採用されるのかと思いきや、おいそれと置き換えてゆけるものではないようです。詳細は以下から。

海外メディアの報道によると、「Apple Watch Ultra 2」への搭載を目指して開発中のmicroLEDディスプレイが生産上の問題を抱えているそうです。

これはディスプレイ業界のアナリストが明かしたもので、開発中の2.1インチディスプレイは「Apple Watch Ultra」の1.9インチ有機ELディスプレイと比べて製造コストが5倍に跳ね上がるとのこと。

iPhoneに搭載できる大きさともなれば非常に高価となってしまうため、当面はApple Watchのみでの展開となるほか、開発に遅れが生じていることから、製品化は2025年にずれ込むとされています。

また、製造コストや開発スケジュールに加えて問題視されているのが「microLEDディスプレイの技術的な優位性が揺らいでいる」という点。

理論的には高輝度、長寿命、低消費電力などのアドバンテージがあるとされていたものの、デュアルスタック設計や青色材料で強化された最新の有機ELディスプレイに追い付かれています。

「製造コストが高く製品価格への転嫁(=本体の値上げ)が避けられない一方で、有機ELを圧倒できるほどの性能でもない」

という微妙な立ち位置となりつつあるmicroLED。液晶から有機ELへとシフトした際ほどのインパクトは期待できないため、普及に長い時間を要することとなりそうです。

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