あの有名な「羅生門」が現在どうなっているか見に行ってきました



「羅生門」といえば教科書で一度は聞いたことのある名前のはず。でもなかなかその場所まで行ってみた人は多くないのではないでしょうか。実際に訪れてみました。

羅生門という名前で思い出すのは教科書で見た芥川龍之介の小説でしょうか?それとも黒澤明監督の代表作の映画でしょうか?どちらも京都の朱雀大路の南の果てに存在した羅生門を舞台にした名作です。

しかし、京都に修学旅行で来たことのある人でも、なかなか羅生門を見に行ったという話は聞きません。実際その現場は今はどうなっているのか、探訪してきました。

羅生門の最寄りの駅はJR京都駅から近鉄線でひと駅の東寺駅。もちろん世界文化遺産であり、国宝のずらりと並んだ立体曼荼羅のあるあの東寺の最寄り駅です。


位置的には東寺駅からひたすら西に向かったところのはず。


有名な東寺の五重塔です。


こちらは東寺の南門。今回はスルーしてさらに西に向かって歩きます。



完全に辺りは住宅地。


そしてもう行き過ぎたのかと思う頃に小さな神社が見えてきます。そしてその隣の公園の入口とおぼしき場所に…。



ありました。しかし羅生門ではなく「羅生門跡」となっています。


公園の中に進んでいくと…。


ありました。遊具の間にぽつんと「羅生門跡」の石碑です。



説明の看板を見るに、間違いなくここです。京都が平安京だった頃、現在の千本通の辺りに幅80mにも及んで作られたメインストリートの朱雀大路。その南端に平安京の表玄関として設けられたのがこの羅生門でした。


しかし816年の大風で倒壊して再建された後、980年に暴風雨で再び倒壊した後は再建されることはありませんでした。実に1000年前には既に存在していなかったということ。もちろん朱雀大路も既になく、現在この場所がかつての京都の表玄関であったことを示すのはこの石碑のみとなっています。


京都三大ガッカリのひとつとされることもあるようですが、他のきらびやかな寺社の陰で思い出す人も殆どいないのが現状かもしれません。そしてガッカリというよりは、時の流れの無常さの醸し出す「もののあはれ」の方を強く感じてしまう場所とも言えそうです。

なお、わざわざここまで来るのであればぜひ東寺とセットで訪れることを激しくおすすめします。

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