さまざまなメーカーが参入し、自由に機種を開発しているAndroid。
しかしその一方で「機種によってOSのバージョンが異なる」「アップデートに限界がある」などの「断片化」が問題となるわけですが、どれだけ断片化しているのかが一目で分かるグラフが公開されています。
まずは機種ごとの断片化状況。昨年発売の「Galaxy S III」、一昨年発売の「Galaxy S II」がツートップに。ほかにも「Galaxy S4」「Galaxy Note II」「Galaxy Y」などがランクインし、Samsungが高いシェアを占めています。
2012年の状況。Galaxy S IIがトップでしたが、HTCの「Desire HD」も上位に。1年でSamsungが圧倒的にシェアを伸ばしたことになります。
ブランド別に見ると、実に半数がSamsungで次がソニーエリクソン(ソニーモバイルとは別扱い)、LG電子、Google、Motorolaと続く形に。メーカー各社が群雄割拠していますが、ソニー以外の国内メーカーが見当たらないのが寂しいところ。
OSのバージョン。今年の春以降、ようやく4.0以上のバージョンが主流に。ただしバージョン別に見ればAndroid 2.3.3~2.3.7がいまだにトップです。
95%が最新の「6」へと移行したiOSと比較するとAndroidの断片化っぷりは顕著に。
Androidは画面サイズももちろんバラバラ。
一方、iOSはiPhoneとiPadを合わせてわずか4種類です。
ソフトウェアやハードウェア、ネットサービスを一括で手がけることで、断片化が少なく、古いモデルでも最新バージョンのOSアップデートを受けられるAppleに対して、Androidはバラバラすぎるのではないか……と思ってしまうような今回のグラフ。しかしながらAndroidは「メーカー各社が自由にできるからこその強み」があります。
Androidの強みが生きた例の1つと思われる「Galaxy Note」シリーズ。「一般的なスマートフォンよりも大きく、タブレットよりも小さい画面を搭載」というニッチな需要をカバーするためのモデルかと思いきや、昨今のハイエンドモデルで主流となりつつある、大画面化への流れを作りました。
ほかにも「フィーチャーフォン型のモデルを作れる」「スライド式キーボードを搭載できる」「ワンセグやおサイフケータイ、赤外線通信を搭載できる」など、多種多様な端末を実現できることを考えれば、断片化は必ずしもデメリットばかりではないのかもしれません。
Android Fragmentation Report July 2013 - OpenSignal
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