下り最大220Mbps対応の新型WiMAX 2+ルーター「W01」「WX01」比較、エリアが大きく異なる点に注意


本日UQコミュニケーションズが発表した、WiMAX 2+の下り最大220Mbps化「ヤ倍速」および完全定額プラン「ギガ放題」

対応モデルとしてモバイルルーター2機種が相次いで発売されますが、同じ「下り最大220Mbps」をうたっていても、内容が大きく異なる点に注意が必要。では、はたしてどちらを選べばいいのでしょうか。詳細は以下から。

◆下り最大220Mbps対応のWiMAX 2+ルーターは2機種
まずは今後発売される220Mbps対応ルーターの特徴をざっくりとおさらい。「Speed Wi-Fi NEXT W01(Huawei製)」および「Speed Wi-Fi NEXT WX01(NECプラットフォームズ製)」の2機種が1月30日、3月上旬に順次発売されます。

Speed Wi-Fi NEXT W01

WiMAX 2+:キャリアアグリゲーションで下り最大220Mbpsに対応
その他の通信方式:au 4G LTE
バッテリー駆動時間:約8時間(WiMAX 2+)、約7時間20分(au 4G LTE)

Speed Wi-Fi NEXT WX01

WiMAX 2+:4×4 MIMOで下り最大220Mbpsに対応
その他の通信方式:WiMAX
バッテリー駆動時間:約6.5時間(4×4 MIMO WiMAX 2+)、約8.5時間(2×2 MIMO WiMAX 2+)、約11時間(WiMAX)

◆それぞれ異なる220Mbps化のアプローチ、エリアなどが大きく異なる事態に
いずれのモデルも下り最大220MbpsのWiMAX 2+を利用できるものの、1つ確認しておくべきなのが「それぞれが採用しているアプローチが異なる」という点。

先に発売される「Speed Wi-Fi NEXT W01」は、現在の周波数の割り当て(WiMAX用に30MHz、WiMAX 2+用に20MHz)をWiMAX用に10MHz、WiMAX 2+用に20MHz×2に変更し、WiMAX 2+を2本束ねて下り最大220Mbpsを実現する「キャリアアグリゲーション(CA)」によるものです。

そして3月上旬発売の「Speed Wi-Fi NEXT WX01」が対応するのが、モバイル機器では世界初となる「4×4 MIMO」。基地局と端末双方に4つのアンテナを実装することで通信速度を向上させる技術で、従来と同じ20MHzの帯域のまま、下り最大220Mbpsを実現できます。

このように両者が採用している高速化のアプローチは全く異なるわけですが、ここで1つ気を付けておきたいのが、サービス開始時のエリア。WiMAX 2+基地局はほとんどが4×4 MIMOに対応しているため、「Speed Wi-Fi NEXT WX01」では立ち上げと同時に全国で下り最大220Mbpsサービスを利用できます

しかしCAについては、既存のWiMAX基地局との干渉を避けながら順次基地局を切り替えていく必要があるため、全国的なエリア整備には1年程度かかるとのこと。

つまりサービス開始時点では、「Speed Wi-Fi NEXT WX01」のほうが広大なエリアで下り最大220Mbps通信を楽しむことができ、一方で「Speed Wi-Fi NEXT W01」の220Mbps対応エリアは比較的限られてしまうわけです。

◆後から追い上げてくる「Speed Wi-Fi NEXT W01」
立ち上げ時の220Mbps対応エリアで考えると、どうも分が悪い気がしてならない「Speed Wi-Fi NEXT W01」。

しかしUQコミュニケーションズのスタッフは、スペースの関係で物理的にアンテナを立てることができず、4×4 MIMOを利用できないWiMAX 2+基地局であっても、CAへの対応は可能なことから、将来的にはCAを用いた下り最大220Mbpsエリアの方が4×4 MIMOを用いたエリアよりも若干広くなるとしています。

そのため1年後を見据えるのであれば「Speed Wi-Fi NEXT W01」という選択肢も悪くはなく、また、建物の中でもつながりやすいプラチナバンドで人口カバー率99%を達成した「au 4G LTE」を利用できるというメリットもあるため、「自分にとって何が必要か」をよくよく考えてみるといいかもしれません。

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