WiMAX 2+が下り最大220Mbpsに増速&新プラン「ギガ放題」で完全使い放題復活



2013年10月にスタートした下り最大110Mbpsの「WiMAX 2+」が、いよいよ2月12日から下り最大220Mbpsに増速されます。

なんとWiMAXと同等までエリアが拡大されるほか、今まで2年間限定だった使い放題が完全使い放題へと変更されます。

◆下り最大220MbpsのWiMAX 2+は「ヤ倍速」に
UQコミュニケーションズによると、2月12日から同社に割り当てられている50MHz幅の周波数を現在の「WiMAX 2+(20MHz)、WiMAX(30MHz)」から「WiMAX 2+(20MHz×2)、WiMAX(10MHz)」に変更。まずは栃木県真岡市からスタートする方針。

そして「WiMAX 2+(20MHz)をキャリアアグリゲーションで2本束ねる」「WiMAX 2+(20MHz)を世界初となる4×4 MIMOを使って倍速化」という、2つの手法を用いて、それぞれで下り最大220Mbpsを実現。つまり将来的にキャリアアグリゲーションと4×4 MIMOを組み合わせれば、440Mbpsへの増速が可能になるわけです。

なお、振り分けられる周波数幅が減ることで現行のWiMAXは下り最大13.3Mbpsになりますが、「WiMAX 2+史上最大のタダ替え大作戦」を適用すれば、新たに発売される下り最大220Mbps対応モデルを含めた新型モバイルルーターへと無料で交換可能です。

◆新プラン「ギガ放題」で完全使い放題に
そしてWiMAX 2+の増速に合わせて、以下の3機種が発売予定。「Speed Wi-Fi NEXT W01」はキャリアアグリゲーションで、「Speed Wi-Fi NEXT WX01」は世界初となる4×4 MIMOを用いることで下り最大220Mbpsを実現します。

・下り最大220Mbps対応モバイルルーター
Speed Wi-Fi NEXT W01(1月30日発売)


Speed Wi-Fi NEXT WX01(3月上旬発売)


2機種の比較記事はこちら。

下り最大220Mbps対応の新型WiMAX 2+ルーター「W01」「WX01」比較、エリアが大きく異なる点に注意


・下り最大110Mbps対応のホームルーター
Uroad-Home 2+(WiMAX 2+、WiMAX対応3月末発売)


さらに新プラン「ツープラス ギガ放題」を適用すれば、下り最大220Mbpsの高速回線を月額4380円(加入から3ヶ月間は月額3696円)かつデータ量の月額上限無しで使い放題に。

現行の「UQ Flatツープラス」は7GB制限のプランとして存続(2月19日申し込み分をもって2年間の使い放題を終了)。ユーザーの利用シーンに応じて「ツープラス ギガ放題」と月単位でプランを切り替えることも可能になります。

◆エリアも大幅拡充、ついにWiMAXと同程度に
ちなみに気になるWiMAX 2+エリアについては、2015年3月末までにWiMAXと同等まで拡大する予定。

基地局側の準備が済んでいるため、4×4 MIMO対応モデル「Speed Wi-Fi NEXT WX01」はサービス開始と同時に全国で下り最大220Mbpsサービスを利用可能。CA対応モデル「Speed Wi-Fi NEXT W01」は基地局側のCA対応が必要であるため、1年ほどかけて順次エリアを拡大していくとのこと。

◆発表会の様子
登壇したのは野坂社長。今年はKDDI田中社長とダブル登壇のサプライズはありませんでした。


UQコミュニケーションズの歩み。家電量販店各社をMVNOとして参入させるなど、オープンな仕組みを採用したことで、家電量販店でのモバイルデータシェア50%超を獲得。2.5GHz帯追加割り当てがソフトバンク傘下のワイヤレスシティプランニングではなく、同社に決まったのは、そのような姿勢が評価されたことが背景にあるとのこと。


今回増速されるWiMAX 2+は携帯各社のデータ料金の高さや「使い放題」をうたう一方で煩雑な手続きを伴うサービス、実効速度、固定回線の設置の煩雑さから解放してくれるものとなります。




ちなみにUQコミュニケーションズのロードマップはこんな感じ。次は440Mbps、そして東京オリンピック前に1Gbpsを実現する方針です。


そして今回、増速に用いられたアプローチの1つが、周波数の割り当てを変更した上でのキャリアアグリゲーション導入。下り最大110MbpsのWiMAX 2+を2本重ねることで下り最大220Mbpsを実現するものです。


もう一つが4×4 MIMO。端末側に4つのアンテナを実装することで通信速度を向上させる、モバイル通信で初となる技術で、従来と同じ帯域幅で下り最大220Mbpsを実現できます。


4×4 MIMOの実測パフォーマンスも非常に優秀。


近い将来、CAと4×4 MIMOを組み合わせることで、下り最大440Mbpsを実現する予定です。


なお、周波数帯の振り分け変更に伴い、一部のWiMAXユーザーから減速を非難する声も上がっていますが、振り分けを変更するとシステム全体の速度が現在の150Mbpsから233Mbpsに向上。




さらに4×4 MIMOとCAを使えば現在の3倍、2012年比で11倍となる453Mbpsにまで引き上げられるため、UQコミュニケーションズが無料でWiMAX 2+への移行を促すのは非常に理にかなっているわけです。




2013年9月当時に発表されたWiMAX 2+の料金プラン「UQ Flatツープラス」。2年間3696円で2年間使い放題、その後4196円で7GB制限が課せられるというものでした。


しかし本日新たに発表された「UQ Flatツープラス ギガ放題」では、月額4380円でデータ通信量の月間制限無しに。


今後は「UQ Flatツープラス」「UQ Flatツープラス ギガ放題」の2つが提供されます。


3ヶ月のお試し期間提供や、利用状況に応じたプラン変更も可能。



「ギガヤバ革命」をうたうCMも公開されました。

下り最大220Mbpsの「ヤ倍速」と上限無しの「ギガ放題」で一気に進化するWiMAX 2+ - YouTube


220Mbps対応機種は2機種。






さらにホームルーターも提供されます。



非常に気になるWiMAX 2+エリアについても、わずか1年半の突貫工事で整備が行われ、2015年3月末には2008年から整備してきたWiMAXエリアと同等以上に。


あらかじめ基地局側が4アンテナ搭載となっているため、4×4 MIMOでの下り最大220Mbpsサービスは全国で一斉に利用できるようになります。



格安MVNOなども実効速度で引き離す結果に。


周波数振り分け変更についての案内。2月12日から栃木県真岡市周辺よりスタートします。



なんと栃木県在住者50名限定で220Mbps対応ルーターを無料貸出も。


また、WiMAXユーザーは2月19日までに切り替えると、下り最大220Mbps対応のWiMAX 2+ルーターを3696円で2年間使い放題に。



さらに最大4ヶ月間LTEオプションが無料になる「LTE無料キャンペーン」も実施されます。


WiMAX 2+を使えばクラウドも快適に利用可能に。「カイホーされたあなたを笑顔に」が新たなキャッチコピーです。



一連の発表が終わった後は、ガチャピンとムックが登壇。




「WiMAX 2+ ヤ倍速 220Mbps」と書かれたシャツを着た姿がお披露目されました。




ガチャピン・ムックがWiMAX 2+の220Mbps化や上限無しの「ギガ放題」をお祝い - YouTube


フォトセッションはこんな感じ



◆質疑応答
フリーランス?:
One Driveなどのクラウドを積極的に利用するという話だが、3日間に1GB制限は続行すると書かれている。ドコモは撤廃するが、どうするのか。

野坂社長:
「3日間で3GB」という制限にしようと思っています。ドコモさんもXiでは撤廃したが、FOMAでは制限を存続している。しかしそもそも月間データ量のキャップがある。

データ通信ではいわゆる「利用上限」と「速度制限」の概念があるが、今回のUQのサービスは利用上限が無い。その意味で立て付けが違う。速度制限については、無線リソースなので一定の人が非常に使いすぎるのを防衛するため。「3日間で3GB」を超過しても128kbpsのような絞り方はしない。YouTubeの標準画質くらいは見られるようにする。普通のお客さまは困らない。

エンガジェット津田:
「YouTubeの標準画質」というのはどれくらいのスループット?携帯会社よりも制限が緩い理由は?

野坂社長:
だいたい700kbpsくらいは……と考えています。総務省からいただいた周波数は、50MHzの広く連続した帯域であったため、容量が11倍になりました。UQの技術と50MHzを足し合わせることによって、データ専用サービスとしてはデータ単価を非常に引き下げられることがわかったため、このようなサービスを提供させていただくことになりました。

日経新聞金子:
今後の基地局整備の推移は?パソコンへのビルトインは?

野坂社長:
なんとか3月末に2万2000局に近い数になるように組んでいます。ほとんどは4x4 MIMO対応。CAについては、すべての基地局をCA対応にした上で、WiMAXとの干渉を避ける必要があるため、今後の整備は「できるだけ早く」という形です。

WiMAX 2+パソコンはあればいいなと思っておりまして、現在ベンダーさんと話をしております。総務省に提出した開設計画では「5年後に3万8000」という数字を出していますが、携帯電話会社のように99.99%カバーといった数字まで引き上げる必要は無いと考えています。今後は屋内での対策を進めていきたい。

フリーランス?:
既存のWiMAX 2+ユーザーへの乗り換えを促す可能性は?端末追加オプションのようなサービスは?

野坂社長:
すでにWiMAX 2+に変更されたユーザーについては乗り換えキャンペーンを提供しません。端末追加オプションについては個人的に重要なテーマであると考えています。

◆プレスリリース
WiMAX 2+新料金プラン「UQ Flat ツ-プラス ギガ放題」登場! | UQ WiMAX|超高速モバイルインターネットWiMAX2+

キャリアアグリゲーション対応Wi-Fiルーター「Speed Wi-Fi NEXT W01」の登場 | UQ WiMAX|超高速モバイルインターネットWiMAX2+

世界初、4×4 MIMO対応Wi-Fiルーター「Speed Wi-Fi NEXT WX01」の登場 | UQ WiMAX|超高速モバイルインターネットWiMAX2+

WiMAX 2+対応ホームルーター「URoad-Home2+」の登場 | UQ WiMAX|超高速モバイルインターネットWiMAX2+

WiMAX 2+の周波数帯拡張の実施と機種変更のお願い | UQ WiMAX|超高速モバイルインターネットWiMAX2+

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