日本市場での売り上げが奮わず、HTCが戦略変更を余儀なくされつつあることを先日お伝えしましたが、復権の足がかりとして有望視されていた中国市場でも悲惨な状況に陥っていることが明らかになりました。詳細は以下から。
中国紙が報じたところによると、HTCの新型フラッグシップスマホ「HTC One M9」の発売3ヶ月時点での売れ行きが、475万台にとどまったそうです。
これは前モデル「HTC One M8」の発売3ヶ月での売れ行きと比較すると、実に43.75%も落ち込んだことになる数字。iPhone 6が爆発的にヒットするなど、ハイエンドモデルであっても十分に売れるようになった中国市場で、HTCはシェアを伸ばすどころか失いつつあるわけです。
なお、最も数が売れるミドルレンジモデルの状況はさらに悲惨で、Xiaomiの「Hongmi 2A」やCoolpadの「Great God F1」が399~499人民元(約7950~9940円)で売られる中、HTCの「Desire」シリーズは1000~2000人民元(約1万9900~3万9800円)に。
ハイエンドモデルの不振と、ミドルレンジモデルが価格競争で圧倒的に不利であることから、HTCが中国市場で新たな突破口を作ることは困難であるとみられています。
ちなみに世界初のAndroidスマホを手がけるなど、老舗スマホメーカーとして実績のあったHTCは2011年に、当時携帯電話市場の王者だったNOKIAを超える338億ドル(約4兆1790億円)の時価総額を記録。
しかし今の時価総額は20億ドル(約2470億円)程度にまで下落しており、2013年には初の赤字転落で買収話が持ち上がるなど、厳しい状況を余儀なくされています。
HTC ships 4.75 million HTC One M9 in 3 months; unlikely to make new breakthrough in China
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