Photo by Mathilda Karlsson
遅れに遅れていた受動喫煙防止に厚労省が動き始めました。詳細は以下から。
BUZZAP!でも先日、受動喫煙が非喫煙者の肺がんリスクを約1.3倍高めることが国立がん研究センターによって確認され、肺がんのリスク評価において受動喫煙が「ほぼ確実」から「確実」に格上げされたことを伝えました。
こうした結果を受けて厚生労働省は飲食店やホテルなどの不特定多数の人が出入りする建物内を原則禁煙とすること、違反した場合には管理者などに罰金を科す方針で本格的な検討を始めました。
対象となるのは飲食店やホテルなどのサービス業の施設の建物内や駅や空港などは原則禁煙とし、壁などで完全に仕切られたスペース内でのみ喫煙を認めるとしています。これによって、現在多くの飲食店に存在している分煙による「喫煙席」は消滅する見通しです。
さらに官公庁や競技場、社会福祉施設は建物内を完全に禁煙にし、医療機関や学校は建物内だけでなく敷地内をすべて禁煙にするというこれまでにない徹底ぶりとなっています。
違反した場合は施設の管理者などに罰金が科される方向で、関係省庁と協議を進めるとのこと。違法喫煙者にも罰金が科されるとのことですが、管理者と比べてどの程度重いのかは未定。厚労省は早ければ来年の通常国会に必要な法案を提出したいとしています。
最近のオリンピックが開催されたブラジル、ロシア、英国、カナダのいずれの国でも公共の場での屋内全面禁煙は実施済み。厚労省も「受動喫煙の対策は先進国に比べて遅れているのでできるだけ早く対策を強化して4年後の東京オリンピック・パラリンピックまでに定着させたい」としており、批判の多い東京五輪ですが、受動喫煙という明確な害悪を抑制する効果は期待できそうです。
先進国最低レベルを脱することは果たしてできるのでしょうか?
厚労省 建物内の喫煙 罰則付きの規制を検討 _ NHKニュース
受動喫煙対策で飲食店は「原則禁煙」へ 違反で罰則も 厚労省
(Photo by Mathilda Karlsson)
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