災害時にSNSで情報収集する人が4割に、テレビ抜き最大の情報源となる世代も


熱海の土石流の衝撃的な瞬間をとらえて大きく報じられたツイッター動画。現場の生の声がそのまま投稿されるSNSは時に最もリアルタイムな情報源となり得ます。

最新の調査で、災害発生時のSNSの存在感がここ数年で倍増してきていることが判明しました。詳細は以下から。

NTTドコモのモバイル社会研究所が最新の「防災に関する調査レポート」を発表しました。

それによると、地震や洪水といった災害発生時の情報源として、SNSがこの4年間で倍増し約4割に達しました。

災害時にSNSを情報源とする割合は年代によって大きく異なります。10代では7割近い69.2%、20代でも66.4%とテレビを抜いて3人に2人が利用。一方で60代以上では2割程度にとどまっています。

年代別の情報源を見ると30代以上はテレビが最大で、全体で見ても一貫して7割程度が活用。現在もまだ最大の情報源とされていることが分かります。

一方で、20代から50代まで3位以内に入っているSNS以外のインターネットが10代ではランク外となっているのも興味深いところです。

また地域別に見ると「高齢化率が低い」都道府県や、災害への備えや避難訓練への参加、ハザードマップの認知といった「防災意識が高い」エリアでSNSの活用が多くなっています。

実際には東京都や京都府といった都市部に若い世代の人口が増加している滋賀県、台風被害の深刻な和歌山県や沖縄県が上位にランクインしました。

防災意識は南海トラフ地震が取りざたされている太平洋沿岸部(高知、徳島、和歌山、静岡、神奈川、千葉)などが最も高く、続いて東名阪の三大都市圏、相次ぐ災害に見舞われた北海道などが高い傾向にあります。

とはいえ、SNSでの災害情報にはデマもつきもの。熊本地震直後の「ライオン逃げた」というデマツイートが逮捕に至った事件もありました。

加えて自分が発信する場合には、画像や動画から住所を特定される可能性もあり、バズるための危険な行為や危険な場所への立ち入りがさらなる事故を引き起こす危険性もあります。

今後ますます重要な情報源となってくると思われるSNSですが、複数の情報源から情報を得るとともに、安全第一を徹底する必要もありそうです。

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