日本市場でもバスや宅配用途などでじわじわ普及し始めている格安電気自動車。
ついに日常の「チョイ乗り」用途にぴったりの1台がお目見えするようです。詳細は以下から。
日本経済新聞社の報道によると、中国の自動車メーカー上汽通用五菱汽車が、来春までに格安電気自動車(EV)の「宏光MINI EV」を日本向けに輸出する準備を進めているそうです。
このEVは、中国の地方都市・農村において「代歩車(足代わりの車)」として大ヒットしたもの。
日本の軽自動車に近い大きさの4人乗りで、円安にも関わらずブレーキの簡素化などで1台65万円からという低価格を予定しています。
ちなみに一般的な日本の軽自動車と比較すると、たとえばダイハツの「ミライース」は86万円から、スズキの「アルト」は94万円から。高い車種では200万円越えのものもあります。
またEVとなると、日産「リーフ」は370万円から、マツダのMX-30 EVモデルは451万円からと、スタンダードな価格帯でも300万から600万円前後。いかに宏光MINI EVが低価格かが伺えます。
また商用車や乗用車の単なる置き換え以外にも、たとえば「社員に通勤費を払ったうえで営業車も用意するより、宏光MINI EVを無償で贈与した方がコストが安い」といった調査事例も。
さらに高齢者の訪問介護やデイサービス用の巡回車として、都市部での短距離走行にちょうどいいとの声もあり、「超小型モビリティー」と呼ばれる乗り物に近い使い方も想定されています。
すでに日本で型式認証の取得手続きに入っているとしており、23年春には公道で走れるようになる見通しの宏光MINI EV。
中国EVの日本参入は数年前からバスやトラックでも相次いでおり、もし普及が進めば、日本の車社会やモビリティのあり方に大きな変革をもたらすかもしれません。
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