東芝独自開発の次世代太陽電池「Cu2Oタンデム」レビュー、充電なし電気自動車も実現できる低コスト高効率発電


次世代太陽電池の登場で、未来へ向けて色々な活用方法が期待できそうです。詳細は以下から。

CEATEC 2022の東芝ブース。

ここで、独自開発された「Cu2Oタンデム型太陽電池」の展示が行われていました。

タンデム型とは、透過型とシリコンの2つの太陽電池を重ね合わせて両方のセルで発電することで、発電効率を上げたもの。

そしてなんと同社は発電効率9.5%を達成、Cu2O太陽電池としては世界最高効率を更新しました。

さらにタンデム型では、28.5%もの発電効率を試算。これは電気自動車が充電なしで1日約37km走れる計算です。近距離走行では十分な性能。

タンデム型太陽電池は、他にガリウムヒ素半導体を用いたものとペロブスカイトを用いたものの2種類がありますが、どちらも高コストや信頼性が課題。

その点Cu2Oの電池は安価で高耐久・高効率なうえ、同社の独自技術なので他にプレーヤーのいない市場です。

無充電走行、さらに自宅の充電設備も実質不要となれば、電気自動車としてかなり魅力的。

同社は発電の理論効率42.3%を目指してさらなる効率化をはかり、カーボンニュートラル社会の「運輸の電動化」に貢献していくとしています。

3年ぶりリアル開催のCEATECで目立ったのは、「未来」に向けての展示。

単なる技術の紹介にとどまらず「この技術でこんな社会が作れる」といったビジョンが数多く示されており、カーボンニュートラルもその一例です。

最新のテクノロジーを活用することで、遠くない未来において希望が持てる展示となっていました。

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