うどんといえばやはり「うどん県」が有名ですが、それだけではありません。長崎県五島列島には日本三大うどんにも数えられる五島うどんがあり、「地獄炊き」というなんだか空恐ろしい名前の食べ方があります。どれだけ恐ろしいのか実際作ってみました。
五島うどんの複数の販売元のHPによると、この「地獄炊き」というネーミングは、五島列島を訪れて初めてこの食べ方を試した旅人が「至極(しごく)おいしい!」と褒めたものを「地獄おいしい!」と聞き間違えたのが由来であるという説が有名です。
正直なところ「地元の人大切なとこ聞き間違えちゃだめじゃん!」なり「間違えたのに語感が面白からってそのまま名前にしちゃうとか悪ノリし過ぎだよ!」なり、ツッコミのポイントには事欠きません。それにしても一度聞いたら忘れないネーミングであることは確か。名前負けしない料理であるのか実際に作って確かめてみました。
五島うどんの発祥の地は長崎県の五島列島。隠れキリシタンたちが迫害から逃れて移り住んだという歴史を持つ離島です。本土からのアクセスが容易ではないため、この五島うどんは長らく「幻のうどん」とされてきましたが、現在はネット通販などでも売られるようになり、全国で手軽に入手できます。
こちらが通販(今回は楽天)で買ったもの。240gのうどんが二袋にあごだしというトビウオから取った五島列島名物の出汁も二袋。おまけに岩塩まで付いて888円(送料無料)でした。
調理法は至って簡単。一袋240gのうどんを3リットルのぐらぐら煮立ったお湯にそのまま放り込むだけ。
たまに混ぜながら茹でます。
茹で上がったうどんをそのまま鍋からいただくのが地獄炊きスタイル。要するに釜揚げうどんをみんなでつつくという状況です。
五島うどんは椿油を練り込んであるため、コシが強くて伸びにくいのが特徴なので、こういう食べ方が可能になります。カセットコンロと土鍋などを使ってこたつでみんなでいただくのも冬にはよいでしょう。
付け汁としては同封されていたあごだしが非常によく合います。煮干しとも鰹ダシとも違った素朴で香ばしい味わい。いくらでもつるつると食べられます。今回は生姜とネギを薬味にしてみました。すりごまやカツオ節なども合いそうです。
他にも生卵に醤油を垂らしたものもおすすめされています。熱々のうどんをつけて食べるとこれが絶品。
こちらは生醤油と薬味でぶっかけうどん風。椿油の仄かな香りが楽しめます。実にどの食べ方でもうどんがおいしいので箸がどんどん進みます。アイディア次第で食べ方はいろいろ広がりそう。
名前からは地獄の蓋が開いたようなものすごいビジュアルを想像してしまいますが、実態は家族や友達同士で楽しめる冬のお手軽パーティ料理。がっつり鍋物を作るほどでもないけれど、みんなで温かい料理をつつきたい時、ぜひチャレンジしていただきたい一品です。
以下、五島うどんを取り寄せできるサイトを幾つかご紹介。
・五島うどんの地獄炊き|太田製麺所 うまいうどんどっとこむ
・五島うどんの通販・ネットショップ「江口元手延製麺」。九州は五島特産品の五島手延うどんの産直。
・九州・長崎・五島の特産”五島うどん”の産直・通販「五島手延うどん協同組合」。麺匠伝統の味「五島手延べうどん」や五島の特産品を産地直送。
・五島うどん 五島手延べうどん の通販、お取り寄せ、販売
・五島手延うどん
・関連記事
うどんを使ってうどんを茹でる、うどん県・香川から「うどん永久機関」が登場 BUZZAP!(バザップ!)
日清の「どん兵衛」が袋麺に、かつてない食感を実現してラインナップは2種類 BUZZAP!(バザップ!)
スープストックで朝がゆを、大阪・梅田では貴重な米飯モーニング BUZZAP!(バザップ!)
いい肉の日にスライム肉まんが現れたので捕食した BUZZAP!(バザップ!)