知られざる「au Wi-Fi SPOT」の優れた機能が判明、干渉対策や電波が届く仕組みも

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先ほどお届けした3Gネットワークに関する取り組みに続いて、KDDIが「つながるau」を実現するための一環として実施している、「au Wi-Fi SPOT」に関する取り組みをお届けします。

携帯電話の基地局同様、単純に「置けばいい」というものではなく、下手に数多く設置すると干渉で通信速度が落ちてしまう無線LANスポットですが、「au Wi-Fi SPOT」にはユーザーが快適に通信できるようにするために、優れた機能が導入されていることが明かされました。

詳細は以下から。



3Gネットワークに続いて、今度は「au Wi-Fi SPOT」についての解説が行われました。



解説を担当したのはKDDI株式会社 Wi-Fi推進室の大内 良久氏。


まずは3月末に「au Wi-Fi SPOT」が10万スポットを達成、家庭用の「HOME SPOT CUBE」も35万台を突破した「au Wi-Fi」の展開について。コンビニ、電車・駅・バス、学校・オフィス、飲食店、ショッピング・地下街、娯楽施設……と、生活動線上に展開。また、海外でも利用できるようになっています。


そして「つながるWi-Fi」を実現するための技術について。


第一に5GHz帯への対応。「au Wi-Fi SPOT」および「HOME SPOT CUBE」はいずれも通常の無線LANスポットが対応している2.4GHz帯に加え、5GHz帯にも対応。さらに設置時に周囲の無線LANスポットが採用しているチャネルを検索し、自動で空いているチャネルを探して通信する仕様で、問題となり始めた電波の干渉を抑え、快適に通信できるのが大きなメリットです。


次に3Gの容量が逼迫しているエリアや走行データなどの4つのデータを複合的に解析することで、必要な場所に効率良く「au Wi-Fi SPOT」を設置。


さらにユーザーのいる場所をサーチして、その方向に電波を向ける「ビームフォーミング技術」によって、「対応店舗なのにWi-Fiを利用できない」という事態を回避しています。


極めつけは「ストリートセル構想」。すでに竹下通り商店街や東京駅八重洲地下街などで導入されていますが、ストリートや地下街を丸ごとWi-Fiスポット化するという、まさに「点」から「面」のエリア展開を実現したものです。


これらの4つの対策で、auは「つながるWi-Fi」を実現しています。


最後にユーザーの利便性向上の部分。


Wi-Fi利用時の不満点は「電池持ちが悪い」「設定、接続」「セキュリティ」ですが……


5月以降、待ち受け時のWi-Fi信号受信間隔を最適化し、Wi-Fi接続時の消費電力を改善することで、電池持ちが従来の約2倍に引き上げられます。


「3GとWi-Fiの切り替えが面倒」という意見も多くありますが、auは自動で切り替える「スマート切り替え技術」を導入。通信状態を認識し、自動切り替えが可能となったことで、「無線LANスポットから離れたのに微弱な電波を拾い続けて、なかなか3Gに切り替わらない」という状況が改善されています。


設定も「au Wi-Fi 接続ツール」のウィジェットをタップするだけで済むなど、ライトユーザーにも優しい仕組みに。


そして5月以降、接続手順の最適化や「au Wi-Fi 接続ツール」のアプリ改善などで、Wi-Fiへの切り替え時間を半分以下に短縮する予定。よりシームレスに近い形で無線LANスポットを利用できるようになります。


もちろんセキュリティ面も充実。WPA2とAESの採用で盗聴やなりすまし、不正アクセスを防いでいるのが特徴です。


昔も今もこれからも「つながるネットワーク」にこだわり続けてきたKDDI。年内には次世代高速通信「LTE」もサービスインする予定ですが、これにより「ユーザーが選べる」という点に磨きがかかることになりそうです。


レクチャーで行われた質疑応答は以下。

日経新聞金子:
「EV-DO Advanced」で他の基地局に接続が振り分けられる時に、通信が途切れることは?

KDDI:
一番電波の強い基地局を掴むのが携帯電話の特徴ですが、「EV-DO Advanced」はセンターが基地局の混雑状況を把握して携帯電話の接続を振り分けるので、特に違和感無く利用できます。

金子:
「au Wi-Fi SPOT」の対応状況、東京メトロはどうする?

KDDI:
詳しいことは言えませんが、東京メトロも対応していく予定です。

金子:
「au Wi-Fi SPOT」のバックボーン、WiMAXで展開していると思うが光対応は?

KDDI:
すでに光も入れています。KDDIのポリシーとしては「Wi-Fiを早く展開したい」という考えでしたが、ユーザーが増えるとWiMAXのキャパシティの問題があるので、品質情報解析システムを利用して光に切り替えていく予定です。12年度中に光への切り替えを進めていきます。

金子:
無線LANの5GHz帯対応は現行2機種だが増やしていくのか。

KDDI:
現状、5GHz対応機種は「Motorola RAZR」と「Galaxy S II WiMAX」がありますが、今後積極的に5GHz展開をしていきたいと考えています。

金子:
LTEの前倒しは?

KDDI:
LTEについてはご回答できません。

金子:
10万局ある中で、WiMAXと光の割合は?

KDDI:
申し上げられません。

フリーランス石野:
Wi-Fiが電池長持ちする技術とはどのようなものか?対応端末はiPhoneだけ?

KDDI:
現在はメーカーと交渉中。近く「auからのお知らせ」で発表させていただきたいと思っています。基本的にはアプリの改修で行います。

ケータイWatch関口:
iPhoneの発売で通信品質に影響はありましたか?

KDDI:
若干Appleさんの方がネットワークに優しい。KDDIは他社と大きく2つ違う。もともとEV-DOという世界観を持っていて、インフラのダメージが少ない。制御系のトラフィックとデータ系のトラフィックはあるが、UMTSは1つで設計しないといけないのに対して、CDMAはそれぞれ対応できる。トラフィックについては現状問題ございません。

関口:
データオフロードの効果や今後の見通しをお願いします。

KDDI:
ホームスポットキューブは35万台ご利用いただいているが、夜間の利用で40%がWi-Fiをお使いいただいている。引き続き見ていきたい。

関口:
700MHz帯の割り当てで通信品質向上のメリットorデメリットは?

KDDI:
パブリックコメント前なので回答は控えたい。700MHz帯はオフロードや新しいネットワークの増強について考えている。

日経コミュニケーション堀越:
品質情報解析システムはいつから導入?他にも機能ある?

KDDI:
去年からスタートしている。もともとの基地局や交換機が持っている情報を重ね合わせたのが品質情報解析システム。

堀越:
2.4GHz帯が他のユーザーに迷惑をかけている可能性は?

KDDI:
弊社のAPが干渉をまき散らしているのではないかという指摘ですが、チャネルを避けて設定する仕掛けが導入されています。自動ドアや監視カメラなどについてはキャリアではどうすることもできないため、啓蒙活動をやっていく必要があると考えています。

「au Wi-Fi SPOT」の公式ページは以下。

au Wi-Fi SPOT | au


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