台湾メーカーのMediaTekが真の8コアプロセッサを開発していることを発表しました。
また、現在タブレットやスマートフォン市場で台頭しているクアルコムの「Snapdragon」やNVIDIAの「Tegra」と並ぶ存在になる可能性も浮上しています。
MediaTek True Octa - Core
MediaTekの公式ページでは、新たに「真の8コアプロセッサ」を開発中であることが告知されています。
既存の8コアプロセッサのイメージ図。Samsungの「Exynos 5 Octa」に代表されるARMの「big.LITTLE構成」を採用したモデルは処理能力の高い4コアプロセッサと消費電力に優れた4コアプロセッサなどで構成されており、状況に応じていずれか一方しか利用できませんでした。
しかしMediaTekが開発している8コアモデルは状況に応じて1~8個のコアを利用可能。安定したWEBブラウジングや3Dレンダリング、マルチタスク、低い消費電力でフルHDのHEVC(H.265)動画を再生できるなど、高い性能を実現します。
また、同社は新たにタブレット向けのクアッドコアプロセッサ「MT8135」を開発。こちらは高性能なARM Cortex-A15(1.7GHz、デュアルコア)と低消費電力のARM Cortex-A7(1.2GHz、デュアルコア)で構成されたモデルで、GPUにImagination Technologiesの「PowerVR Series6」を採用。
他のタブレットとの比較。比較対象Aは「Exynos 5250」、Bは「Tegra 3」、Cは「Apple A6X」を搭載したモデルです。
CPUパフォーマンスはMT8135がトップに。
GPUもTegra 3の3倍のスコアを叩き出しています。
AnTuTuベンチマークで比較してもその差は顕著です。
こちらが比較ムービー。
MediaTek's Quad-core Tablet SoC MT8135 : Performance Benchmarking - YouTube
MediaTek to push sales of next-generation tablet CPUs to Google, Amazon
なお、「MT8135」は2013年第3四半期に量産予定。前モデルの「MT8125」はAcerやASUS、Lenovoを含むいくつかのメーカーに採用されていますが、MediaTekは新たにGoogleやAmazonなどへの売り込みをかけており、2013年後半にメーカー各社から10機種以上のタブレットが発売予定。
NexusやKindleといったモデルに採用されるかどうかは未知数ですが、年間出荷数が最大2000万に達することも期待できるとされており、うまくすれば今後、「Snapdragon」や「Tegra」といったプロセッサと肩を並べることになる可能性もあります。
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