強化フェーズに入った「au 4G LTE」の今後の戦略が明らかに、障害対策は前倒しで進行中

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KDDIが一連のLTE障害対策の進捗状況や今後のネットワーク戦略に関する説明会を実施しました。

一部については前倒しで完了しており、ネットワーク強化のフェーズに移行するとされています。



登壇者はKDDI株式会社 代表取締役社長 田中孝司氏と技術統括本部 エリア品質強化室長 木下雅臣氏。


一連のLTE通信障害の概要と対策の基本方針。これは以前説明されたものと同じです。





通信障害への対処はMMEの設置など、前倒しで完了。ネットワークは強化フェーズへと移行します。



新たに立ち上げた「お客さま満足度向上WG」はユーザーの声をリアルタイムに収集し、トラフィック対策に利用。全国約370イベントで対策が実施されました。



最も大きな例がコミックマーケット84での対策。俺妹仕様の「4G LTE」車載型基地局や「人間Wi-Fi」を投入した結果、ユーザーから非常に好意的な声が寄せられています。



そしてこれからの戦略。「あたらしい au 4G LTE」と題して展開。




「どこでもつながる力」「超高速でつながる力」「こだわりのつながる力」が3つの柱に。


マルチバンドLTEはつながりやすい800MHz帯をベースにグローバルバンドの2.1GHzで補完し、ローカルバンドの1.5GHzは限定的な補完に用いる……という態勢を採用。


800MHz帯を拡充し、2014年3月末までには実人口カバー率99%を実現へ。全国エリアがいち早く「完成」します。



マルチバンドをシームレスに切り替えることで、混雑時でも快適に通信可能に。



8月3日時点でのLTE基地局免許許可数もKDDIが断トツに。800MHz帯の数はNTTドコモなどと比較してもまさに圧倒的です。


また、2.1GHz帯については3GからLTEへの移行が進み次第、高速エリアを拡充する予定。すでに112.5Mbps対応エリアは実人口カバー率6%で、150Mbpsエリアも8月から整備され始めています。


そしてauならではのこだわりの部分。


東京~新大阪間でLTEから3Gへハンドダウンしたのは平均2.1回。田中社長自らも試してみたところ、東京側のトンネル連続地帯で2回、あとは1回ハンドダウンしたのみだったとのこと。


また、800MHz帯のLTEによって、ビルの奥やエレベーターの中でも快適に接続可能に。


全国地下鉄駅では99%、都内の地下鉄駅間でも99%のLTE対応率を実現。



コミックマーケット同様、各種イベントでもつながりやすく。


au Wi-Fi SPOTはIEEE802.11ac対応に。


剛力彩芽さんによる新CMも放送開始です。


新たに公開された特設サイト。
ツナガルチカラ あたらしい au 4G LTE


◆質疑応答
フリー神尾:
LTEは800MHzがベースバンドだということは分かったが、最も売れたiPhone 5は2.1GHz対応。アフターケアはどうするのか。

田中:
2.1GHz帯のエリアカバーは今年度末までに80%までに引き上げ、90%を目指して拡大することを告知していましたが、前倒しいたしておりまして、80%台半ばまで持っていけるのではないかと思っています。もし次のiPhoneが800MHz帯に対応するようなことがあり、使いたい人がいるのであれば、乗り換えやすい施策の提供を考えている。

神尾:
新たに追加で割り当てられた2.5GHz帯はどう使うのか

田中:
UQコミュニケーションズの計画によると、10月末に「WiMAX 2+」というTD-LTE/WiMAXを含んだ規格を開始する予定である。2.5GHzはエコバンド(世界共通バンド)なので、スマフォの適用を考えていきたいが、現時点では何も決まっていません。

日経ビジネス白石:
au版iPhone 5の「パケ詰まり」についてはどう考えているのか

田中:
去年のローンチした際に「データが流れなくなった」という問題はあったけれども、対処を進めておりまして、ほとんど解消したのではないかと考えている。一部では流れにくくなっているけれども、随時対処しており、もし発生していた場合、当社のコールセンターなどへ集まった情報などと共に対処したい。

白石:
iPhone 5はオプティマイズド ハンドオーバーに対応していないからパケ詰まりが起きる?

田中:
それは違います。

朝日新聞タカシゲ:
通信障害について、第三者機関が障害を分析する骨子案を総務省がまとめているが、どう考えているのか。

田中:
3キャリアとも似たような設備を使っているので、障害が起きた場合、すでに結果をシェアするように総務省から指導を受けています。なので特に気にしてはいません。

Engadget:
2.5GHz帯はエコバンドという話だったが、FDDとTDを併用するのか

田中:
世界中で開いているバンドという意味で「エコバンド」と申しております。FDDとTDが共存して動くバンド。TDとFDDはフィジカルな部分しか異ならないので、両対応のスマートフォン登場時期についてはご勘弁を。チップセットについてはすでにリリースされております。

日経コミュニケーション堀越:
2.1GHz帯の年度末は80%台半ばということだが、5MHz、10MHz、15MHz、20MHz幅の割合は?

田中:
80%台半ばというのは5MHzの数字。10MHz移行は3Gからの移行状況に応じるため、予測が付きづらい。

堀越:
無線LANの状況は?

田中:
オフロード率は50%台だったと記憶しています。都心での対策が非常に重要になっているため、Wi-Fiへのオフロードは重要視しておりまして、今後も拡充する方針は変わらない。今回の説明会はマルチバンドLTEを3つの方策で推進していくことを主眼に置いています。

堀越:
3キャリアの実人口カバー率の基準は微妙に異なるが、「メッシュ内が50%以上カバーしていれば全域をカバーしていい」という新しい総務省のカバー率に沿うのか。

田中:
総務省の方針がはっきり決まり次第、基準に則って開示する方針です。現在はメッシュ内のカバー率が40%であれば、人口を40%で掛けて算出しているため、総務省のカバー率を採用すると数字が増えてしまいます。

堀越:
LTE-Advancedは?

田中:
今日は勘弁していただきたい。

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