【追記あり】「Nexus 5」はイー・モバイルから発売、ただし落とし穴だらけの「EMOBILE 4G-S」契約に



Googleが未明に最新OS「Android 4.4(KitKat)」を採用したスマートフォン「Nexus 5」の国内発売を開始しましたが、イー・モバイルから発売されることが確定しました。

※2013年11月21日に追記しました。

◆Nexus 5はイー・モバイルから発売、ソフトバンクの回線を借りる形に
Nexus 5 - Google


Google公式サイトによると、2013年11月1日8時56分現在、Nexus 5の販売はGoogle Playだけでなく、イー・モバイルからも行われるとされています。

また、イー・モバイルのロゴをクリックした際に開かれるページがソフトバンクモバイルから回線を借りてサービスを提供する「EMOBILE 4G-S」となっているため、Nexus 5は「GL07S」のようなEMOBILE LTEスマートフォンとしてではなく、EMOBILE 4G-Sスマートフォンとして発売される形に。

◆GL07Sと比較して制限の多い「EMOBILE 4G-S」
「EMOBILE 4G-S」は月額3880円で5GBまでの高速通信を利用でき、ソフトバンクモバイルユーザーと無料通話も可能というプランですが、以下のような落とし穴があり、特に機種変更での契約を検討しているイー・モバイルユーザーに厳しい内容となります。

・「EMOBILE 4G-S」契約以外のイー・モバイルユーザーは無料通話の対象外
1~21時までの通話やメールが無料となるのは「EMOBILE 4G-S」およびソフトバンク、ディズニー・モバイル・オン・ソフトバンク契約ユーザーのみ。ただし別途月額210円を支払えばイー・モバイル、ウィルコム宛ての1~21時の通話も無料になります。

・「EMOBILE光」やADSLサービスは利用不能
「EMOBILE光」やADSLを契約していたイー・モバイルユーザーが「EMOBILE 4G-S」へ移行した場合、契約は解除となるほか、イー・モバイルでの契約期間も引き継げません。

・メールアドレス「○○○@emobile.ne.jp」引き継ぎ不可
EMOBILE 4G-Sに変更するとオンラインサポートサイト「My EMOBILE」や「@emobile.ne.jp」のメールアドレスを使った「My EMOBILE ID」は利用不能となり、メールアドレスは「@emobile-s.ne.jp」に変更されます。また、「EMOBILE 4G-S」の契約内容確認、変更は「My SoftBank」扱いとなります。

・家族間通話無料は「EMOBILE 4G-S」ユーザー間のみ
家族間の国内通話が24時間無料になる「家族割引-S」が適用されるのは「EMOBILE 4G-S」ユーザー間のみ。つまり家族に既存のイー・モバイルユーザーやソフトバンクユーザーがいても、家族間通話無料は適用されません。

◆通信量制限もタイト、2年後に解約しないと痛い目に
そして一番考えものなのが「契約2年後から基本料金、パケット料金、通信量制限が跳ね上がる」という点。「データ定額得割」が切れ、パケット料金が月額3880円から4935円になり、通信量制限も月間5GBから3GBに引き上げられるだけでなく、「4G-Sスマホ割」も切れて基本使用料(月額980円)が発生するようになります。


2年後の解約時期を逃すと端末代金の分割支払いを終えたにもかかわらず月額料金が4615円から6230円に上がり、しかも3GB制限という、制限がきつく割高なプランでの利用を強いられ、それが嫌なら解約手数料を支払うほかないという、いわば時限爆弾のような内容となる「EMOBILE 4G-S」。

さらに月間5GBの通信量を超過しても追加で2625円払えば月末まで通信量制限が無くなるGL07Sとは異なり、2GBごとに2625円を支払う必要があるというオマケまで付いてきます。

EMOBILE LTEスマートフォンとしてリリースしてくれなかったことが本当に悔やまれるところですが、やはり対応周波数の関係で3Gネットワークをすべてソフトバンクに委ねざるを得ない以上、仕方が無かったということなのでしょうか……。

・2013年11月21日20:01追記
イー・モバイル公式ページが更新され、2年経過後も月間5GBの通信が可能になりました。


同社広報室によると「(Nexus 5が発表された)11月1日時点で2年経過後も月間5GB通信できるように提供条件を改定したものの、料金ページの更新や、同じEMOBILE 4G-S契約となるARROWS S EM01Fユーザーへの告知は行わず、あくまでメインの販売チャネルである店頭で周知を徹底させていた」とのこと。

しかしBUZZAP編集部で「INTERNET ARCHIVE」を用いて確認したところ、少なくとも11月4日時点でも料金ページは更新されていなかったほか、11月6日に記事内容に誤りがないかどうかの確認をイー・モバイルの広報室に求めた際も、転送量制限に関する記述に対し、何の指摘もありませんでした。

ユーザーにとって魅力的な内容であるにもかかわらず大々的に告知しないなど、不自然な点が多いイー・モバイル側の説明ですが、どうして自らユーザーが敬遠しかねない事態を放置していたのでしょうか。

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