水の化石!?世界最古の白亜紀の海水が海底クレーターの底で発見される

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アメリカ東海岸の北大西洋岸の海底クレーターの底から1億年以上前の、世界最古の海水が発見されました。

この海水はワシントンDCの東に位置するチェサピーク湾の南端に近いケープチャールズ沖に存在する直径90kmに及ぶ巨大クレーターの底から見つかったもので、1億年から1億4500万年前の白亜紀の海水と計測されました。

隕石の衝突自体は3500万年前となりますが、今回見つかった海水はそれよりもはるかに昔から海底の堆積物の底に沈んでおり、隕石はそれらを再び撹拌したに留まり、むしろそれによって現在まで保存されていたとのことです。ここに溜まっている海水は155立方キロメートルと、巨大な湖程度の量があります。

この発見は2005年に行われたInternational Continental Scientific Drilling Programの一環に寄るもので、科学者たちは海底を1.8kmの深さまでボーリングし、今回の海水を発見。年代測定を行った結果、世界最古の海水であることがようやく判明しました。

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科学者達は海水の由来を調べるためにサンプルの海水の溶解塩素と臭化カリというふたつの化合物の比率を測定。年代測定には、地下水に時とともに蓄積されるヘリウムガスの濃度を測定、チェサピーク湾の他の場所の海水と比較しました。

以前からこの地域の海底の海水の塩分濃度は非常に高く、謎とされていました。調査以前は海底の岩の中に閉じ込められた塩分が漏れだしていると考えられ、調査後は隕石の衝突の熱によって海水が沸き立って濃縮されたのが原因だという説も出されていました。

今回の発見で、これらの海水が白亜紀のものであることが分かったため、当時の海の成分を知る上で非常に大きな前進となりました。当時の北米大陸はプレート・テクトニクスによりヨーロッパやアフリカ大陸から離れていく途上にあり、そのため内海のようになっていたこの海域の塩分濃度が高かったと考えられるということ。

古代の海の成分の調査は生命の発展や海の長期間の変化のプロセスなどを知るために非常に重要。海洋酸性化などの問題に取り組むための大きなヒントを授けてくれるはずということです。

Mind-Blowing Discovery Oldest Body of Seawater Found in Giant Crater

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