不具合連発のARROWSユーザーがドコモに勝訴、返金される

「本体が熱くなる」「不具合が連発する」などのトラブルが続いていた富士通のスマートフォン「ARROWS」を購入してしまったユーザーが携帯電話会社を訴え、見事返金されました。


価格.com – 『困り果てて、返金してもらいました』 富士通 ARROWS X F-10D docomo のクチコミ掲示板

大手価格情報サイト「価格.com」によると、2012年夏モデル「ARROWS X F-10D」を購入したユーザーがNTTドコモに対し、解約時の残債免責(5万円あまり)を求めて少額訴訟を起こしたそうです。

「スマホはパソコンみたいなもの」「アプリの影響でおかしくなる」と主張するドコモ側の代理人に対し、原告は契約書、カタログ、料金明細、修理履歴(交換履歴)、不具合を起こした時の写真を用いて「契約の履行がなされていない」と主張した結果、訴えが認められたとのこと。

弁論準備の際、ドコモの代理人から端末の買取りが打診されましたが、端末に問題を内包している可能性が高いことや、被告からの正式な提案なのか、代理人の交渉案なのかが示されなかったこともあり、原告は応じなかったとしています。

なお、「ARROWS X F-10D」は当時世界的なプロセッサ不足が問題となっていたクアルコム依存からの脱却を狙い、富士通傘下のアクセスネットワークテクノロジが開発したモデム「SAKURAチップ」とNVIDIAの「Tegra 3」と組み合わせたモデル。

しかしながら発表会で展示された試作機の時点で、画面上部が熱いのが手に取った途端に分かり、本体背面のカメラ近辺に至っては、腕に押し当てると「熱っ!」という言葉が漏れるほど発熱。

思わずレビュー記事のタイトルに「今、ARROWSが(物理的に)熱い!」と付けてしまいたくなるほどの出来栄えで、同シリーズの不安定さを際立たせていました。

なお、ネットに不具合報告が相次いだこともあり、その後ARROWSシリーズのシェアは急落。2013年冬モデルでようやく大きく改善しましたが、富士通は決算発表会で不良在庫となった同シリーズの過去モデルを廃棄処分にしたことを明かしています。

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