安価な国産スマホ実現ならず、富士通・ドコモ・NECのスマホ向け半導体事業が頓挫

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安価な国産スマートフォンの実現に貢献するのではないかとみられていた事業が頓挫したことが明らかになりました。

富士通・ドコモ・NEC、スマホ向け半導体開発会社を解散へ | Reuters

スマホ半導体の開発断念 富士通・ドコモ・NEC  :日本経済新聞

ロイター通信社や日本経済新聞社の報道によると、2012年8月に設立された富士通・NTTドコモ・NEC共同出資の半導体開発会社「アクセスネットワークテクノロジ」が4月以降に解散する方向で検討が進んでいるそうです。

同社は無線や信号を制御するモデムに該当する「ベースバンドチップ」を開発していましたが、世界市場でクアルコムやメディアテックといった海外勢がシェアを持つ中、思うようにシェアを伸ばせなかったとのこと。

また、連合にSamsungを加えることを模索していたものの、メーカー間の利害が一致せず、2012年4月にSamsungとの合弁契約は解消。研究開発費の調達などが難航し、開発力や販売力で世界大手と戦えるメドが立たないことから、精算を決めたとされています。

NVIDIAの「Tegra」シリーズのようなアプリケーションプロセッサと組み合わせることで、脱クアルコムを図ることができ、比較的安価な国産スマートフォンを実現すると期待されていたアクセスネットワークテクノロジのベースバンドチップ。

富士通のスマートフォンに優先して搭載されたものの、アクセスネットワークテクノロジの「SAKURAチップ」とNVIDIAの「Tegra 3」と組み合わせた「ARROWS X F-10D」などのモデルは発熱などの品質的な問題が発生していました。


さらに品質問題は尾を引き、NTTドコモやKDDIに加えてソフトバンクモバイル、イー・モバイルにも端末を供給することにしたにもかかわらず、富士通のスマートフォン販売台数は急減。発生したARROWSシリーズの在庫を健全化のために廃棄処分したことが先日行われた富士通の2013年度第3四半期決算説明会で明かされています。

つまり海外でシェアが獲得できなかったことだけでなく、富士通のスマートフォン販売不振・NECのスマートフォン事業撤退で国内のシェアすら縮小したこともアクセスネットワークテクノロジの精算に関わっていると考えられるわけですが、スマホ時代に基幹部品で日本企業が存在感を発揮できない現状を懸念する声も上がりそうです。

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