ついにHuawei(華為技術)が日本に本格進出、販売目標を15倍に引き上げ



安全保障上のリスクを懸念してアメリカから排除された中国の大手通信機器メーカー、Huawei(ファーウェイ)が日本市場に本格進出することが明らかになりました。

華為技術が日本に本格進出へ、大企業からの受注を狙う | Reuters

ロイター通信社の報道によると、Huawei(華為技術)が6日、日本に本格進出し、2017年度に情報技術機器の販売を500億円に伸ばす方針を明かしたそうです。これは昨年実績の実に15倍となる数字で、競争力のある価格設定で大企業からの受注を狙うとのこと。

なお、すでにHuaweiは国内への進出を進めており、各携帯電話事業者向けに以下のような製品群を提供中。あまり聞いたことが無いメーカーだと思う人も多いと思われますが、実はじわじわと日本市場をカバーしています。

モバイルWi-Fiルーター。大ヒットとなったイー・モバイルの「Pocket Wi-Fi」シリーズを皮切りに、各社に供給しています。


スマートフォン。現在1980円で処分販売されている「STREAM X GL07S」が最も有名かもしれません。


タブレット。昨年発売され、大きく話題を集めたNTTドコモの1万円タブレット「dtab」もHuawei製です。


LTE基地局。エリクソン製とHuawei製基地局で構成されたイー・モバイルのLTE基地局は、イー・アクセスの買収を経て、今ではソフトバンクの「ダブルLTE」ネットワークの一部としても利用されています。


フォトフレームもHuawei製が数多く採用されています。


このように日本では比較的低価格帯が中心ではあるものの、さまざまな分野に製品を供給しているHuaweiですが、海外ではLTE基地局や各種端末などを競争力ある価格で包括的に納入できるメーカーとして活躍中。通信機器用のプロセッサやモデムチップに加え、以下のようなユニークな製品を手がけるなど、開発力にも定評があります。

SDカードサイズの3G通信モジュール「3G SD(UltraStick)」。一見ごく普通のSDメモリカードですが、本体右側にnano SIMカードを挿入するスロットを搭載。今後はLTEへの対応も視野に入れて開発が進められています。


WiMAX 2+やAXGPが互換性を持つ下り最大110Mbps、上り最大10Mbpsの「TD-LTE」と、携帯各社が提供する下り最大150Mbps、上り最大50Mbpsの「FDD-LTE」の両方をサポートし、最大32台の同時接続が可能な据え置き型ルーター。


今後日本市場に力を入れるのであれば、爆増する通信量に対応するために携帯各社が進めている小セル化(基地局を細かく敷き詰めて1台あたりのユーザー数を減らし、通信速度を維持するやり方)向けのLTE基地局供給など、さまざまな分野に狙い目があると思われますが、はたしてどのような一手を打ってくるのでしょうか。

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