お酒の飲み過ぎは免疫システムに即座に影響を与えることが明らかに


Photo by David Blackwell.

お酒の飲み過ぎは悪酔いや二日酔いにとどまらず、免疫力をも低下させることが明らかになりました。詳細は以下から。

年末年始、暴飲暴食がたたって体調を崩された方も少なくないのではないでしょうか。その原因はもしかしたら、お酒が免疫力を低下させたからかもしれません。

シカゴのロヨラ大学のElizabeth Kovacs学術博士らが発表した研究によると、お酒の飲み過ぎは免疫システムに即座に、そして数時間から数日にわたって、血中アルコール濃度が検出できなくなった後までも影響を与えるとのこと。

今回の実験では7人の男性と8人の女性の被験者にウォッカのショットを20分以内に5杯飲んでもらい、血液を順次採取しました。この際の1ショットは45mlで、含まれるアルコール量はビールの350ml缶1本分に相当します。

研究チームは被験者がお酒を飲んだ20分後、2時間後、5時間後にも血液を採取。血液細胞から免疫細胞を分離して有害なバクテリアのタンパク質を用いて反応を計測しました。

初期の炎症誘発状態は20分後の、アルコール濃度が130mg/デシリットルの時点で確認されました。この時点では免疫システムでは白血球、単球、ナチュラルキラー細胞が増加し、サイトカインと呼ばれる免疫機能を強化するタンパク質の濃度が増加するなど、免疫システムは活性化します。

しかしその後、2時間後と5時間後には血中を巡回する単球とナチュラルキラー細胞の数は減少しており、免疫機能を抑制する別の種類のサイトカインの濃度が上昇し、免疫力が低下した状態になってしまいました。

こうした状態では傷の治りが遅くなる、出血量が増える、肺炎にかかりやすくなるなどのリスクも増加してしまいます。

百薬の長と呼ばれながらもアルコール依存症による疾患を始め飲み過ぎれば多くの悪影響を与えるお酒。楽しい時間を長く過ごすためにはやはりしっかり節制しながら飲む習慣を付けることが必要といえます。

Binge Drinking Effects Your Immune System Immediately IFLScience

Binge drinking disrupts immune system in young adults, Loyola researcher finds Loyola Medicine


(Photo by David Blackwell.

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