Photo by NASA HQ PHOTO
広大無辺なる大宇宙。そこに住む知的生命体は私達人類だけなのでしょうか?そんな人類永遠の疑問に対し、あのホーキング博士が史上最大の作戦を発表しました。詳細は以下から。
現地時間7月20日、ロンドンの王立協会で「車椅子のアインシュタイン」の異名を持つスティーブン・ホーキング博士らが会見を行い、10年間に渡る国際的な史上最大の地球外知的生命体探査プロジェクトを開始することを発表しました。この予算はなんと1億ドル(約124億円)にも上ります。
「この無限なる宇宙にはわれわれとは別の生命が発生しているに違いありません。今こそ地球外知的生命体を探し、その答えを見つけ出すべき時です。私達は生きていて、知性を持っている。私達は知るべきなのです」
ホーキング博士は会見でこのように力強く述べています。
このプロジェクトはふたつの骨子からできており、ひとつ目は「Breakthrough Listen」と呼ばれています。ここでは世界で最も強力なふたつの望遠鏡(Green Bank TelescopeとParkes Telescope)を用い、科学者たちは宇宙からのより進んだ文明からの電波を発見するために宇宙からの電波を受信してゆきます。
このために収集されるデータは非常に膨大なものとなるため、少人数の科学者のチームでは分析しきれません。そのためデータは収集された後にオープンな状態にされ、だれでも自由にアクセスし、分析に参加できるようになるとのこと。
もうひとつは「Breakthrough Message」。こちらは宇宙に向けて人類の存在を知らせるメッセージを送信するプロジェクト。人類と地球を代表するデジタルメッセージを創造する国際大会が開催され、賞金総額はなんと100万ドル(約1億2400万円)とのこと。
ですがいわゆる「宇宙人」がどのような姿をしているか、どのような知性を発達させているかは完全に不明。SFファンにはお馴染みですが、ガスや鉱物のような生命体が人間とは全く違う文明を築いている可能性もあるわけです。
そうした中で人類と地球を説明し、相手にこちらの存在と意志を伝えるメッセージを作り出すというのはノーベル文学賞を取るよりも難しいかもしれません。もちろん選ぶのは人類なので、それが本当に伝わるのかも不明という壮大過ぎるお話です。
このプロジェクトの興味深いところは、どちらも一般人が何らかの形で参加できる形式になっているということ。分析に協力するのか、メッセージを考えるのか、どちらにせよ参加の詳細については追って説明が発表されるとのこと。
もしあなたが地球外知的生命体にロマンを感じているのなら、ホーキング博士の誘いに乗ってみるのも良いのではないでしょうか。
Stephen Hawking Announces $100 Million Pledge To Search For Intelligent Extraterrestrial Life IFLScience
(Photo by NASA HQ PHOTO)
売り上げランキング: 5,224
・関連記事
話題の「2030年ミニ氷河期説」を研究当事者が「極小期は訪れるがミニ氷河期にはならない」と説明 | BUZZAP!(バザップ!)
全ての地球人のために、「地球の旗」が考案される | BUZZAP!(バザップ!)
2億km彼方の火星でも、地球と同じ日が沈むことが実感できる1枚の写真 | BUZZAP!(バザップ!)
地球と月の間には太陽系の全惑星をちょうど並べることができます | BUZZAP!(バザップ!)
【動画】深海6000mで名も無き新種の不思議な生き物たちが大量発見される | BUZZAP!(バザップ!)
火星探査機によって謎の光が火星の地表で観測されたとNASAが報じる | BUZZAP!(バザップ!)
現実とは思えない、逆光で撮影された土星と内惑星の超精密画像をNASAが公開 | BUZZAP!(バザップ!)