日本最古の浦島伝説が残る丹後半島の浦嶋神社を訪れてみました

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誰もが知る昔話「浦島太郎」。日本各地に伝説が残りますが、最古の浦島伝説が残ると言われる京都の丹後半島の浦嶋神社を訪れました。

桃太郎やかぐや姫などと並んで日本で最も有名な昔話のひとつに数えられる「浦島太郎」。竜宮城という海底の異世界やタイムスリップとも思える物語展開からSF的なリミックス作品も多く、相対性理論に関して「ウラシマ効果」などという言葉もあるほど。

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浦島伝説も日本各地に存在しており、少しずつ違うバリエーションだったりもするのですが、その中でも最古の浦島伝説が残ると言われる京都府の丹後半島の浦嶋神社を訪ねてみました。

この地に残る伝説では、浦嶋子(浦島太郎)は御宇22年(478)7月7日に美女に誘われ常世国に行き、その後天長2年(825)に帰って来たとされています。常世国に住んでいた年数は347年間。

淳和天皇はこの話を聞いて浦嶋子を筒川大明神と名付け、閻魔大王に仕えていたとの伝説の残る小野篁を勅使として勅宣を述べ、小野篁は勅命をたまわって宮殿を御造営し、ここに浦嶋神社が創祀されたとのこと。

伊根町の伝説では浦嶋子の遠い祖先は月読尊であるとされており、美女に連れられて訪れたのも海の底ではなく、海の彼方にあり、少彦名神が国作りの後に渡ったとされる常世国。また亀も(少なくとも目立った形では)登場していません。

この伝説は「日本書紀」「丹後風土記」「万葉集」にも残る最も古いバリエーション。昔話としてよく知られる亀の恩返しや乙姫様、竜宮城、玉手箱などのキーアイテムの確立は室町時代の「御伽草子」の登場を待たなければなりません。

浦島太郎 - Wikipedia

浦嶋神社があるのは「伊根の舟屋」で有名な京都府与謝郡伊根町。天橋立よりもさらに北に上がっていった半島の少し内陸に存在しています。


取材班が訪れた時にはお祭りが行われていました。



外側の広場にあったのは悠々時空という名のオブジェ。完全にSFな感じで浦島太郎と乙姫のいる世界が丸いリングを通路として別れています。ここに亀の姿がないのがやはり印象的。



神社の隣の資料館的な建物はどうやら現在開いていないようで、いくつかのパネルがあるのみ。これは周辺スポット地図。


神社にはこのような宝物が収められているとのこと。


また、浦島太郎の両親を祀った神社やや兄弟の屋敷跡があるなど、昔話の主人公という以上に実在感に溢れています。




こちらは浦島太郎が常世国に行く前に鯉にまたがって登り降りする修行をした滝などもあるようです。完全に知られている昔話の浦島太郎とは別物です。


そして気になったのがこちら。常世国に通じる穴「龍穴」。浦島太郎が常世国から帰ってくるときに通ったとされています。浦嶋神社のすぐ近くなので訪れてみることに。


神社から車で数分、気をつけていないと見落としてしまいそうな道路脇に看板がありました。どうやらここのようです。


間違いなくこれが「龍穴」です。立入禁止とされていますが、縦70cmに横30cmといったところでしょうか、大人が入り込むのは困難な小ささ。


近づいてみると、驚いたことに奥から冷たい風が吹き出してきます。どうやら本当に海側の洞穴まで繋がっていて、そちらの穴から白い犬を放したら無事に龍穴から出てきたという話もあるようです。


丹後半島の浦嶋神社、単に最も古い浦嶋伝説が残るというだけでなく、過去の実在の人物であることを思わせる史跡やエピソードが溢れていることに驚かされます。ここに残る浦島太郎の伝説に真実が含まれているとしたら、それはどんな意味を持つのでしょうか?常世国とはどこのことを指すのでしょうか?そして300年以上経って戻ってくるというタイムスリップを思わせる話の真相は?

ロマンです。こうしたロマンを肌で感じることができる稀有な場所であると言うこともできるのかもしれません。伊根の舟屋を訪れるのであれば、こちらまで足を運んでみるのもよさそうです。

おまけ:
しかもこの浦嶋神社の近くには徐福伝説も残っており、除福を祀る海に面した新井崎神社神社も。海の彼方との繋がりが強かったことを伺わせます。





参考:宇良神社 浦嶋神社 浦島神社

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