スティーブ・ライヒ「ピアノ・フェイズ」のアニメーション動画がミニマルにしてめくるめく幻惑
ミニマル・ミュージックの始祖のひとり、スティーブ・ライヒの代表曲がアニメーション動画になりました。フェイズ・シフティングを可視化する佳作です。
Advertisement
テリー・ライリー、ラ・モンテ・ヤングらと共に20世紀中盤のミニマル・ミュージックの創始者のひとりと讃えられるスティーブ・ライヒ。現代のテクノ・ミュージックやエレクトロニカにも多大な影響を与えた巨人と呼べる音楽家。
ライヒの初期の楽曲に多用されているのが、自らが先駆者となったフェイズ・シフティングと呼ばれる技法。2つの同じフレーズを同時に開始し、その片方の速度が僅かに変化することによって生じてくるフェーズのずれそのものを音楽としています。
今回動画の作られた「ピアノ・フェイズ」はこのフェイズ・シフティングが用いられた楽曲の中でもやや後期のもの。これよりも前の「イッツ・ゴナ・レイン」「カム・アウト」では録音された2つのテープを使っていましたが、この作品では2人のピアノ奏者によって奏でられるのが標準となっています。
この動画では2人のピアノ奏者それぞれの演奏が赤と緑のラインで表されています。最初は完全に同期していたフレーズが徐々にずれて楽曲が変化していく様子がくっきりと可視化されています。
スティーブ・ライヒの楽曲が素晴らしいのは今更言うまでもありませんが、このミニマルに可視化されたフェイズ・シフティングという技法もまた見るものを深く惑わせます。
秋の夜長にじっくりと魅入られてみてはいかがでしょうか?
ワーナーミュージック・ジャパン (2013-01-23)
売り上げランキング: 6,696
ダブリューイーエー・ジャパン (1999-03-25)
売り上げランキング: 7,593
・関連記事
MonolakeのRobert Henkeによる音と光のインスタレーション「Fragile Territories」 | BUZZAP!(バザップ!)
クラフトワークやセックス・ピストルズらのドローンアンビエントリミックス映像が激ヤバすぎる! | BUZZAP!(バザップ!)
音楽に揺れる水面を万華鏡のように映し出すインスタレーション「Sonic Water」 | BUZZAP!(バザップ!)
原初の宇宙を感じさせる50Hz音から作られた映像作品「Cymatics」 | BUZZAP!(バザップ!)
ひたすら無限に紙を破いて重ね撮りをしていくJohan Rijpmaのストップモーション作品「Division」のウネウネ感がやばい! | BUZZAP!(バザップ!)
この記事をSNSでシェア
音楽 に関する人気記事
音楽 の最新記事
- Anker初の格安空間オーディオ対応スピーカー「Soundcore Motion X600」速攻レビュー、持ち運べて好きな場所で立体音響を楽しめる世界初の1台に
04月19日 17:00 - ジョンとヨーコが長髪を切り落とし、自宅でくつろぐ貴重な1970年のツーショット写真
01月01日 19:00 - 「K2レコード日本橋店」が閉店、大阪の最強音楽CDレンタルサービスが消滅へ
11月25日 12:30 - 【悲報】寝る直前の音楽、睡眠に悪影響でした
11月22日 22:00 - ホンダ「モンキー」を乗り回すジョン・レノンの、日常全開の貴重な写真
11月01日 20:00