パリで同時多発テロが起きていたあの日、ロシアではひとりのハンターが巨大な猪を仕留めていました。詳細は以下から。
2015年11月13日の金曜日、ロシアのウラル山脈の東に位置するチェリャビンスク在住でAndreev Hunting Farmの共同創始者でもある36歳のハンター、Peter Maximovさんは一生に一度の獲物に出会うこととなりました。
Maximovさんはいつもの週末と同じようにショクロフ村にハントに来ていました。野生の猪が餌を求めて徘徊するエリアに囮の餌を設置し、ハンティング用の塔に登って獲物を待ちました。
すると世界中のハンターが羨むような巨大な猪がその餌に釣られて出現。熟練のハンターであるMaximovさんは狙いを定めて猪を撃ち、命中させましたがその場で倒すことは叶わず、猪は森の奥への逃げ去りました。
Maximovさんはその手負いの大猪をひとりで後を追うのは危険だと判断し、地域のレンジャーに助けを求めて共に猪を追うことにしました。ふたりは長い時間を掛けて猪の足跡を追跡し、ようやく猪を見つけました。猪はまだ生きていましたが動けない状態でした。
Maximovさんはとどめを刺そうと大猪を撃ちましたが、その猪は倒れずに最後の力を振り絞ってMaximovさん達に突撃してきました。Maximovさんたちは慌てて木の影に隠れて3度目の射撃を行い、ようやくその猪を倒すことができたといいます。
なんとかこの大猪を持ち帰ろうとしたMaximovさんでしたが、彼らの乗ってきたトラックは大猪を載せるには小さすぎ、さらにはどうやってもふたりで持ち上がる重さではなかったため、ロープで結びつけて雪の上を初クロフ村まで引きずっていったとのこと。
ようやくそこで写真を撮影したのがこちら。体重はなんと535kg、肩までの高さは1.7mにも及ぶ超巨大な猪であったことが判明しました。まさにもののけ姫に出てくる乙事主そのものの威風堂々たる体躯です。
東ヨーロッパからロシアの猪では体重300~350kg、肩までの高さが1.25mほどにまで成長した例の記録があるようですが、このサイズはとにかく桁外れ。近年ではハンターらによる狩りのため、そこまで大きく育った例は滅多にないとのこと。
なお、Maximovさんがこの写真をロシアのハンティングサイト「Imperial Hunting」にアップしたところ一躍有名になりましたが、ロシア語のニュースサイトに転載されたところ、「高い塔から撃ち殺すとはなんて臆病な戦い方だ!」「猪に生きるために戦うチャンスすら与えなかった」「無抵抗に横たわる動物を殺すなんて!」「エゴの満たすために意味のない殺生をした」「攻撃的でちっちぇえ人間が流血に喜びを見出しやがった」などと大炎上してしまいました。
ですが、Maximovさんはただ満足のためだけにこの乙事主と見まごう巨大な大猪を倒したわけではなく、その後美味しく頂いている様子を「Imperial Hunting」の写真からは伺うことができます。
さすがに肉が硬いのではないかと心配になりますが、おそロシアのハンターにとってはちょうどいい塩梅なのかもしれません。やはり…ウォッカをがぶ飲みしながらかぶりついたのでしょうか?
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