「Error 53」でiPhone文鎮化、AppleがiOSアップデートでスマホ修理業者を排除


格安でiPhoneを修理してくれる業者が街に溢れていますが、Appleが対策を講じたことが話題となっています。詳細は以下から。

イギリスのthe gurdian紙が報じたところによると、Appleが自社以外で修理したiPhoneが動作しなくなる措置をiOSのアップデートに盛り込んだそうです。

このアップデートを適用したiPhoneでは、Apple以外のスマホ修理業者が指紋認証付きホームボタン「touch ID」近辺を修理すると、「error 53」を表示して動作しなくなるとのこと。

実際にフリーの写真家・Antonio Olmos氏が難民問題を取材するためにバルカン半島のマケドニアを訪れた際にiPhoneを壊してしまい、同国にApple Storeが存在しなかったことから、やむなく修理業者にディスプレイとホームボタンを修理してもらった後でiOSのアップデートを行ったところ、iPhoneがerror 53を表示して再起不能に。

Olmos氏がイギリスに帰国した後、Apple Storeで修理を依頼したところ、スタッフは「我々ができることは何も無い」と言うだけで、やむを得ず270ポンド(約4万5000円)を支払って、iPhoneを交換するしかなかったことが報告されています

なお、Appleの広報担当は修理業者を排除するような措置を取ったことに対して、「touch IDのセキュリティを維持するため」と強調。アップデートされたiOSを適用したiPhoneおよびiPadではtouch IDセンサーがオリジナルのものであるかどうかをチェックしており、もしerror 53が発生した場合、Appleのサポートに連絡することを推奨しています。

「セキュリティのため」とされると、反論できない部分もあるAppleの修理業者対策。しかしその一方で「そもそもtouch IDセンサー部分に不具合があり、何もしていないのにerror 53でiPhoneが文鎮化してしまった」という、悲惨な事例も報告されています。

さらに前述のOlmos氏のように、ビジネスや観光で海外を訪れた際にiPhoneが壊れてしまい、即日修理を受けたいのにApple Storeが無い場合の対策もできないため、やはりユーザーが納得できない部分は多いと言わざるを得ません。

‘Error 53’ fury mounts as Apple software update threatens to kill your iPhone 6 | Money | The Guardian

Apple acknowledges that third-party home button repairs to iPhone 6 can brick the device (updated) | 9to5Mac

Apple says iPhone 'Error 53' is to protect customers' security | Technology | The Guardian

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