イスラム教のハラル認定を受けたラーメン屋、京都祇園の「成田屋」を体験してきました

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ハラル認定のラーメン屋が京都の観光エリアのど真ん中、祇園に存在しています。どんな同じなのでしょうか？レポートします。

日本でも増え続けるイスラム教観光客。16億人というイスラム教徒を顧客にできるハラルビジネスは世界でも注目の的となっていますが、京都のど真ん中にもハラル認定のラーメン屋が登場しています。

世界中から大勢の観光客が集まる京都。その中でも清水寺から高台寺、八坂神社を巡り、祇園を通って繁華街に至る東山コースは一度に多くの見所を堪能できるため人気のコース。ですが、イスラム圏からの観光客が気軽に入れるレストランなどはまだ決して多くはありません。

そんな中、祇園のど真ん中の静かな一角に、ハラル認定のラーメン屋が生まれています。それが「成田屋」。

成田屋があるのは祇園白川の有名な辰巳橋から東入る新橋通沿いのビルの1階。訪れた昼間の祇園の小路は夜の華やかな雰囲気とは違い、落ち着いた雰囲気です。

こちらがそのお店の外観。Halalらーめん、Halalまぜそばの文字がなければ普通のラーメン屋と変わりません。

お店の入り口にもしっかりとハラル認定のマークが。ベジタリアンにも対応しています。

店内はシックな照明のきれいな内装。奥には小上がりもあって、外国人の男女のグループが談笑していました。さらにその奥は礼拝所も設けられています。BUZZAP!取材班が訪れた時のお客さんは日本人よりもやや外国人が多めでした。

壁にはイスラム教のVIPの方なのでしょうか、お店の人と一緒に写された写真が。るるぶなどの情報誌にも掲載されているようです。

許可を取ってハラル認定の証書を撮影させていただきました。こうして貼ってあるとムスリムの方も安心ですね。

メニューは牛肉と鶏肉がメインで使われています。ラーメンとまぜそばで迷うところですが、今回はチキン丼セットをまぜそばでいただくことに。

日本語と英語で詳しく「美味しいまぜそばの食べ方」が貼り出されています。これを見るとやはりチャレンジしたくなりますよね。

やってきました。食べログなどでは「少なっ！！」というレビューがいくつかあったのですが、実は器がものすごく立派で大きいんですよね。確かにちょっと少なくは見えますが、実際に食べてみると量に関しては「ちょっと少なめ」くらいの印象です。これは想像になりますが、ラーメンを初めて食べるイスラム圏からの旅行者（女性や子供、ご老人を含む）が普通にオーダーするであろうことを考えると妥当なのかなとは思います。ラヲタの皆様は「麺ダブル+100円」か「麺トリプル+200円」のオプションを頼まれるのがよいかと思います。

そしてお味ですが、ハラルだから味が特殊ということは一切ありません。とても美味しいまぜそばです。しっかりとパンチの効いたタレはくどくなり過ぎず、麺やネギ、青菜としっかり絡みます。そして鶏皮付きの炙りチャーシューがこれにしっかりと合うのです。初めて日本を訪れてラーメン（今回はまぜそばですが）文化を体験してもらうにはもってこいなのではないでしょうか。

そしてこちらはセットのハーフチキン丼。こちらも炙られてスモーキーなチキンとネギのバランスがちょうどよく、日本の丼飯的な雰囲気を楽しんでもらえそう。半分食べて残りのご飯はまぜそばのタレに投入してもよし。

ハラルというのは食材の処理の方法であって調理法ではないため、日本のラーメンと違う味を求めると肩透かしを食うかもしれません。イスラム圏の人が安心して食べられる食材で作られた美味しいラーメンと考えて訪れてみるのがよさそうです。

こうしたお店が発信源となり、いつしかイスラム圏の国に旅行に行った時に美味しいラーメン屋に出会えたらと想像すると、こうした取り組みこそが真のクールジャパンなのかなとも感じます。