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伝統ある京都市美術館が「京都市京セラ美術館」になりました。詳細は以下から。
京都市は10月6日、左京区の京都市美術館のネーミングライツを総額50億円で京セラに売却することを発表しました。老朽化に伴う大規模改修の費用100億円を賄うためで、再オープンする2019年からの相性を「京都市京セラ美術館」とします。
京都市美術館は1933年に東京都美術館に次いで日本で2番目の大規模公立美術館として設立され、多くの世界的な芸術家の作品展が開催されてきました。
ネーミングライツは9月に50億円で募集が開始され、応募したのは地元京都の電子部品メーカー京セラ1社のみ。命名権は本館や大展示室、日本庭園など内部の8施設も対象で、今後、京セラが提案することになります。
主たる公立美術館のネーミングライツの売却は全国でも異例の事態。当然ながら京都市議会では「歴史ある美術館にそぐわない」などの批判が相次ぎ、全国の美術関係者も市長宛に再考を求める意見書を送付していましたが、門川大作京都市長は「文化芸術の振興には民間企業による支援も必要」として売却を実行。
京都市美術館の命名権売却「再考を」 市民や芸術家ら危惧の声 - 京都新聞
京都市施設のネーミングライツに関しては、京都市美術館と同じ岡崎公園内にあった京都会館のネーミングライツが今年から50年間、52億5000万円で半導体大手ロームに売却されて「ロームシアター京都」になったという悪しき前例があります。
このままでは京都市動物園が「天一こってり動物園」に、平安神宮を擁する岡崎公園が「岡崎マリオパーク」になる日も遠い未来の事ではないのかもしれません。
京都市美術館命名権、京セラに決定 50年50億円で - 京都新聞
命名権 京セラに売却 京都市美術館、市が50億円で:日本経済新聞
京セラに美術館命名権 50年50億円で売却 京都市 - 産経WEST
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