秋田の名物ラーメンと京都には深い繋がりがあったのです。詳細は以下から。
ナマハゲ、竿燈まつり、きりたんぽ、ハタハタ、秋田名物は秋田美人以外にも山ほどありますが、もちろんラーメンも愛されています。とはいえ広い秋田県内に様々な種類のラーメンが存在しており、「札幌味噌」や「博多豚骨」のように特化されている様子ではありません。
そんな中、「秋田ブラック」と呼ばれるタイプのラーメンが存在し、しかもその起源は京都にあるということで、早速訪れてみることにしました。
秋田市役所のすぐ隣にあるのが「末廣ラーメン本舗 秋田山王本店」。調べてみるとまず驚くのが年中無休な上に24時間営業であるということ。大規模チェーン店以外では聞いたこともない営業形態です。いったいどうなっているのでしょうか?
とりあえずそれなら朝ラーしてみようと取材班は朝8時半頃に訪れてみたのですが、残念ながら閉まっていました。ネット上の記載を見ると「スープ調整等により、一時閉店している場合があります」とのことなので、さすがに一番人の少なそうな時間は閉めているようです。
なお、よく見ると「今月は毎週月曜日が定休日」と書かれており、月によって休みが発生することもあるようです。
お店の入口に書いてある説明文。なんと京都の老舗ラーメン屋のひとつ、「新福菜館」の直伝の中華そばとのこと。「新福菜館」は本店が京都駅の近くに存在し、隣り合う「第一旭」と共に朝一から大行列のできる京都ラーメンの超有名店のひとつ。
末廣ラーメン本舗の創業者がこの新福菜館本店で修行し、直伝の技を寒く雪深い東北地方の秋田県の食文化に合うように改良して生まれたのが現在「秋田ブラック」と称されるこの店の味。創業はなんと昭和13年(1938)となっています。
京都の新福菜館のラーメンは初めて見るとびっくりするほどに黒いスープが特徴。しかしひと口食べてみると見た目のような重さはなく、むしろスッキリとしながらもコクと深みのある醤油味に驚かされることになります。これは期待が倍増してきました。
気を取り直して午後5時頃に再訪麺。今度はしっかりやっています。さすがに冬なのでもう辺りには夜の帳が降りています。
券売機でチケットを買うシステムになっています。今回はオーソドックスに「中華そば(並)」(700円)をオーダー。新福菜館は焼き飯も有名なのでこちらでもオーダーしたかったのですが、時間帯のためか売り切れになっていました。
店内には有名人の色紙やラーメンWalkerでの賞状が飾られていました。
待つこと5分ほどで提供されました。新福菜館より若干色が薄めに見えますが、十分に濃い醤油の色合いです。
末廣ラーメン本舗ではネギは卓上にドンと置かれている刻みネギを自分で好きなだけ入れるスタイル(最初から少しだけ入っています)。新福菜館のネギは京都らしく九条ネギですが、こちらは白ネギ。
たっぷり載せてみました。こうしてみるとやはり新福菜館のDNAの存在を感じます。
食べてみると確かに新福菜館直伝ということがひと口で分かる、しっかりとした醤油味ながらしつこさやくどさを感じさせないさらりとした口当たりです。
それでいて新福菜館より少し油分が多めに感じるのですが、これは寒冷地仕様ということでしょうか。もちろんそれでいて味が重すぎるということも全くありません。そして白ネギがその味わいに実にしっくりとマッチしています。
ストレート麺がしっかりとスープに絡み、これがまた合うのです。薄切りのチャーシューもシンプルながら花を添え、気がつけばスープまで完飲。秋田の寒い冬の夜も内側からじわじわと温めてくれる味わいでした。
末廣ラーメン本舗 秋田山王本店
住所:秋田県秋田市山王2-2-4 日興ビル 1F
定休日:年中無休(とは限らない)
営業時間:24時間営業(ただしスープ調整等で一時閉店あり)
末廣ラーメン本舗 【昭和十三年屋台の味】
末廣ラーメン本舗 秋田山王本店 - 秋田_ラーメン [食べログ]
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