湖の底に沈んだ、古代ローマ時代に作られた村の遺跡



「カリオストロの城」を思い出させてくれる村がポルトガルにありました。詳細は以下から。

ポルトガル北部、ブラガ県にはかつてVilarinho da Furnaと呼ばれた村が1972年まで存在していました。この村ができたのは1世紀頃、まだ古代ローマ帝国が存在していた頃でした。




実際にこの村の付近にはローマ街道が走っており、3つの古代ローマ時代の橋が残されていました。


しかし20世紀中頃になると、この地にダム建設計画が持ち上がります。反対運動もありましたが1967年にダムの建設が開始されました。

この頃の村民はおよそ300人。鶏や豚、牛や羊に山羊などを飼って生活していました。1969年頃から村民の移住が始まり、最後のひとりがVilarinho da Furnaを離れたのは1971年のこと。そして1972年に村はダムの底へと沈みました。


この際、ダムを建設したPortuguese Electricity Companyが住民らに支払った立ち退き料は雀の涙とすら言えないほどの少額でしかなかったため、住民らは屋根のタイルを含めて運べる物は全て運んでこの地を去ったのです。そのため、残されたのは剥き出しの壁の石組みのみとなりました。

そうして作られたのがVilarinho da Furnaダムでしたが、長い渇水の時期が続き、水量が減ったときにはこのVilarinho da Furnaが水底から顔を覗かせます。



ローマ時代に作られ、ろくな保証もなかったため壁しか残されなかったVilarinho da Furnaの姿は、まるで古代の遺跡そのもののようなもの悲しくも美しい姿を見せてくれます。




水底から姿を現すローマ時代の村。まるでカリオストロの城を思わせる存在ですが、そうなった理由はちょっとロマンチックと言ってしまうには抵抗が残りますね。

Vilarinho da Furna_ A Drowned Roman Village _ Amusing Planet

vintage everyday_ The “Ghost Town” of Vilarinho da Furna, a Drowned Roman Village


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