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まだ存在していたことにむしろ驚かされます。詳細は以下から。
日本で唯一ポケットベルのサービスを展開している「東京テレメッセージ」が2019年9月末でサービスを終了することが明らかにされました。
ポケットベル、通称ポケベルは1968年に電電公社(今のNTT)が始めたサービスで、最初は端末の電話番号に掛けると音が鳴るだけのものでした。
しかし1980年代半ばからは端末に数字を送信して表示できるようになり、「0840」で「おはよう」、「37564」で「皆殺し」といった語呂合わせのメッセージを送れるようになり、女子高生をはじめとした若者の間で爆発的なヒットとなりました。
1993年には「ポケベルが鳴らなくて」というトレンディードラマも放映され、同名の国武万里の楽曲は50万枚を売り上げ、1993年の第35回日本レコード大賞・新人賞を受賞しています。
1996年には契約数が1000万台を超える最盛期を迎え、ポケベルは女子高生らの間ではルーズソックス、プリクラ手帳と共に「3種の神器」と呼ばれるようになります。当時人気絶頂だった広末涼子もNTTドコモのポケベルのCMに出演していました。
その後は携帯電話の普及によって急速にその立場を取って代わられ、事業者の撤退が相次ぐようになりました。2007年にNTTドコモがサービスを終了し、2017年には「沖縄テレメッセージ」も撤退。
そして最後の1社だった「東京テレメッセージ」の撤退決定で、日本から全てのポケベルサービスが完全に消滅することになります。
なお、同社は2013年に新規利用の受付を終えていましたが、現時点でも1500人が同社のポケベルを利用しています。とは言ってもレトロガジェット愛好家ではなく、電磁波が発生せず、建物の中でも電波を受信しやすい特性からその多くが医療関係者だったとのことです。
平成の荒波を生き延びたものの、ポケベルは新元号と共に半世紀の歴史に幕を下ろすことになります。
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