近年健康に良くないとされてきた赤身肉や加工肉ですが、どうやらこれらを避けたからといって健康になるわけではありません。詳細は以下から。
健康を保つためにはどうすればいいのでしょうか。適度な運動と規則正しい生活サイクル、そして毎日の食生活の見直しも忘れてはいけません。
健康志向が高まるにつれ、それぞれの食材に対する視線も変わってきています。健康のために菜食主義に切り替える人もいれば、グルテンフリーや炭水化物ダイエットを行う人も少なくありません。
近年はそうした動きの中で、牛肉などの赤身肉やハムやソーセージといった加工肉は飽和脂肪が多くコレステロール値を上昇させ、心臓発作を引き起こす悪玉食品扱いされてきました。
2015年にはWHOの専門組織、IARC(国際がん研究機関)がソーセージやベーコンなどの加工肉に「発がん性」があり、毎日50g以上食べると大腸がんや直腸がんなどの発がんリスクが18%増加し、赤身肉にも「発がん性の恐れ」があるとした研究結果を発表しています。
今回の研究報告はこうした懸念を払拭することになるのでしょうか。見ていきましょう。
カナダのマクマスター大学とダルハウジー大学の研究者たちはランダム化比較試験と観察研究に焦点を当て、既存の赤身肉と加工肉の消費が心血管代謝及びがんにどのような影響を及ぼすかを調べた研究の結果を再調査しました。
その結果、Bradley Johnston教授らはこの影響が「極めて小さい」ことを確認。12のランダム化比較試験において、赤身肉や加工肉の摂取を止めた被験者の健康への好影響はないかほとんど無視できるレベルだったとのこと。
この結果を受けて研究者らは「止めたいと思うまで今と同じ量の赤身肉や加工肉を摂取しても構わない」と指摘。ただしこれはあくまで健康上の問題についてのみの話で「動物愛護や環境保護の観点から摂取を止める」事はまったく別問題だとしています。
実際に肉牛の飼育によって排出される二酸化炭素量の多さや使用する土地面積の広さ、水や飼料の多さなどは環境問題に直結していることが既に以前から指摘されており、自分の健康だけを考えていられる時代はもう終わったと言えるのかもしれません。
また当然ながら、カロリーオーバーになるまで食べ過ぎれば肥満や生活習慣病の原因になる事は言うまでもありませんので要注意です。
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