ダンスは指紋のように人それぞれ違うと判明、極めて高確率で特定可能に


クラブで、フェスで、思いのままに踊っているそのダンス、実は誰にも真似のできないあなただけのものでした。詳細は以下から。

フィンランドのユヴァスキュラ大学でのモーションキャプチャ技術を用いた最新の研究で、人々が音楽に向かってどのように踊るのかを調査しました。

その結果、ダンスは指紋のように人それぞれの特徴があり、極めて高い確率で特定が可能だと判明しました。また、どのように踊っているかによってその人の個性やその時の気分などの手がかりにもなるということです。

ジャーナル「Journal of New Music Research」に掲載されたレポートによると、実験では73人の被験者の身体に数十のモーショントラッキングのセンサーを装着。

ブルース、カントリー、ダンスミュージック、ジャズ、メタル、ポップス、レゲエ、ラップの8種類の音楽を聴かせて好きなように踊ってもらい、身体の動きの向きや速さなどを調べました。

もともとこの実験は、ダンスの動きからコンピューターにどのジャンルの音楽で踊っているのかを推測させるためのものでした。しかし結果は惨憺たるもので、メタルは53%の正解率だったもののポップスに至っては10%を切ってしまいました。

その代わり、コンピューターはそれぞれのダンスから、踊っているのがどの被験者かを極めて正確に推測することができたのです。

コンピューターのジャンルの正答率は平均しても30%程度に過ぎませんでしたが、被験者の誰が踊っているかに関しては、どのジャンルの音楽であれ94%もの正答率を叩き出したのです。

それじゃあダンスフロアにいても監視されてしまうのか…と心配になってしまいますが、そこはさすがフィンランド。以前BUZZAP!で報じた「歩き方認証」を大規模監視に用いようとした中国企業とは違い、そうした使い方に応用するつもりはないと明言しています。

その代わり、研究者らはダンスが個性や属する文化などによってどのように結びついているのか、ダンスの特徴は一生のうちで変化するのか、人間もダンスで人を見分けられるかといった研究に繋げていきたい考えです。

薄暗いダンスフロアで、友達を見つけたり友達に見つけられた経験のある人にはこの結果は実感のある話かもしれません。そして「下手かも…」と思っているそのダンスは、誰にも真似できないあなただけのダンスなのです。

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