ただの自動車だったはずが、長い時を経てポップアイコンにまでなったフォルクスワーゲンの車たち。
あの60年代から70年代にそのイメージは作られ、今に至るまで生きています。あの頃にこの車を駆って大地を駆け巡った人々はどんな表情をしていたのでしょうか。
フォルクスワーゲンは1937年のナチス支配下のドイツで国有企業として生まれました。
ヒトラーの国民車(フォルクスワーゲン)計画に基づいてこの年フォルクスワーゲン準備会社がつくられ、翌年にはフォルクスワーゲン製造会社と名前を変え、生産が始まりました。
第二次世界大戦でナチス・ドイツが敗北した後、イギリス軍管理下で改組されて現在の形態となり、現在まで続いています。
設立当初から作られ続けてきた「ビートル」ことタイプ1の特徴的な形は同社のイメージを決定づけ、また「コンビ」「バス」などの愛称で知られるタイプ2はヒッピームーブメントの乗り物としてひとつの文化的地位を得るに至りました。
ナチス・ドイツがつくり、のちにヒッピーたちが愛し、今も世界中に多くのファンを持つフォルクスワーゲン。その大きなターニングポイントともなった60年代から70年代にかけて、どんな人々がこの車を所有し、乗り回していたのでしょうか。
自らのフォルクスワーゲンの前でポーズを決める人々の写真、その表情をのぞいてみましょう。まずはタイプ1から。
こちらはタイプ2。人々の服がカラフルでフラワーなのはやはり時代でしょうか。それともフォルクスワーゲンのオーナーならではの好みなのでしょうか。
それ以外のタイプも。いずれも曲線美がたまりません。
そこにあるスタイル、ファッション、生き方、時代とフォルクスワーゲンが甘い蜜月を過ごしていた日々の記憶が、そこにはむせ返るほどに強く香り立っています。
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