日本の縄文人はアメリカ先住民の起源じゃない?歯の分析から新疑惑



私たちの祖先が海を渡ったわけではないとのことですが、ではいったい彼らはどこから来たのでしょうか。詳細は以下から。

これまでの考古学では、使用していた石器の形の類似などから、アメリカ先住民の祖先は氷河期に陸地となったベーリング海峡を渡った日本の縄文人だと考えられてきました。

ですが、古い生き物の遺伝子を調べる古遺伝学の手法を用いて縄文人とアメリカ先住民の歯を調べたところ、生物学的に大きな隔たりがあることが示されました。


歯は血液型のようにひとつの遺伝子では決定されず、多くの遺伝子の組み合わせによって影響されます。このため、ふたつの個体が遺伝子的にどの程度似ているかを知る大きな手がかりとなります。

研究者らは1万年以上前のアメリカ先住民と縄文人、さらには東アジア人や南アジア人、オセアニア人の歯の形と遺伝子を1500体以上分析。その結果、縄文人がアメリカ先住民の祖先と呼べるような類似は発見されませんでした。


ではいったいアメリカ先住民はどこから来た誰なのか。今回の研究ではサンプルの少なさからその集団を特定することはできませんでしたが、現在のシベリア周辺が有力な候補だとしています。

縄文人とアメリカ先住民の共通の祖先は3万年以上前にまでさかのぼりますが、東アジア人とアメリカ先住民の共通の祖先は3万年よりも新しいとされています。


また石器の形が似ているのは、何らかの交流によって文化伝播が起こった可能性や、同じ問題に対して似た解決法が取られた可能性があるとのこと。


縄文人と大陸の間で交流があったとすれば、そちらも非常に興味深い話となりそうです。私たちが知る歴史が始まる以前、人類はどんな世界を形作っていたのでしょうか。

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