どんな優秀な生体認証であっても必ず弱点があることがよく分かります。詳細は以下から。
元カノを薬物で昏睡させ、指紋認証と顔認証を使ってスマホをアンロックし、Alipay経由で自分の口座に送金させた男が3年6ヶ月の禁固刑となりました。
中国の広西チワン族自治区28歳男性Huang Mouhuiは2020年12月、元カノのDongさんに連絡し、借りていた金を返すとして会う約束を取り付けました。
複数の知人からDongさんが病気だと知ったHuangは、新鮮な野菜を持って彼女の部屋を訪れ、温かい食事を作って振る舞いました。
感謝したDongさんはHuangが持ってきてくれた薬も飲むことにしましたが、実はこれが罠でした。Dongさんは服薬後に意識を失い昏睡状態になってしまいます。
Huangは早速Dongさんのスマホを見つけて指紋認証でアンロック。目をこじ開けてAlipayの顔認証も突破します。
Huangは15万元(約270万円)を自分のアカウントに送金し、意識のないDongさんを放置してスマホを奪って逃走しました。
Dongさんが目覚めるとHuangとスマホがないことに気付き、Alipayのアカウントをチェックすると残高が消え失せていることを発見。Huangに連絡が取れなかったため警察に通報し事件が発覚します。
2021年4月まで逃亡を続けていたHuangは、その間に借金返済やギャンブル、生活費としてDongさんから奪った金のほとんどを使い果たしてしまっていました。
Huangは2021年12月に3年6ヶ月の禁固と2万元(約37万円)の罰金を科されることになりましたが、Dongさんが奪われた金を取り戻せるかについては不明です。
どれだけ堅牢な生態認証システムでも、身近な生身の人間が悪意を持って近づけば無意味なケースもあることはよく覚えておいた方がよさそうです。
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