高度情報通信社会と呼ばれ、5G通信が全国に広がる2020年代ですが、まだまだテレビの影響力が絶大なことが示されました。詳細は以下から。
NTTドコモのモバイル社会研究所の報道発表によると、日常的に趣味やお買い得情報といった「生活情報」を得るメディアとしては現在でもテレビが最大で、全体の半数近くにのぼるそうです。
この調査は2021年1月、全国の15~79歳の男女8837人に対し、週1回以上アクセスして生活情報を得ているメディアは何かを調べたもの。
◆今もテレビは最大の情報源、一方で新聞は半減
回答で一番多かったのがデレビの46.1%で、Webサイト・アプリが43.4%で続きます。SNSは年々存在感を増しており、33.3%に達しています。
一方で新聞は2014年の46.5%から21.0%と半減以上の減少。ラジオも2018年からは10%を割り込んでいます。
◆若年層ほどSNSを利用、中高年はテレビとWebやアプリに重心
年齢別で見ると50~70代でテレビの利用が最も多く、30~40代ではWebサイト・アプリが逆転。ただし中年層もかなりテレビを見ていることが示されています。
10~20代ではSNSが6割近くを占めてトップとなっています。テレビと共にWebサイト・アプリも4割を切っているのが特徴的。
新聞は60代で3割、70代で4割と存在感を示しており、一方でSNSの利用は10%台と非常に少なくなっています。
◆テレビは専業主婦(主夫)が最大、SNSは学生が突出
テレビを生活情報の情報源とする職業は、専業主婦(主夫)が5割で最大。これに自由業、パート・アルバイトが続き、全体として「テレビを見る時間の取りやすい職業」が並んでいます。
とはいえ学生は唯一30%台と低く、多少暇があっても若者はテレビを見ない傾向が浮き彫りとなりました。
一方、SNSは若年層が多い学生が約6割と突出。専業主婦(主夫)や自営業はおよそ1/4と低く、付けっぱなしで見られるテレビと差が付きました。比較的中高年の多い経営者・役員はさらに低い数字となっています。
そしてなぜか無職が20.6%で最低という結果に。人と関わるチャンスが少ないことが影響しているのかもしれません。
◆テレビの影響力は今も健在
誰もがスマホを持ち、5G通信も拡大を続ける2020年代になっても、テレビの影響力の大きさが際立つ結果となりました。
新聞を読まず、SNSを最大の情報源とする若年層でも1/3以上がテレビから情報を得ているため、テレビの影響はまだしばらく維持されることになりそう。
ネットのトレンドが国民的流行となるのはもう少し先の話かも知れません。
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