急速に進化する折りたたみスマホの第一人者であるSamsungが、新機種の発売に合わせて大胆な予測を立てています。
性能に自信があるからこそと言えますが、その裏で失ったものもあるようです。詳細は以下から。
海外メディアの報道によると、Samsungは折りたたみスマホの出荷台数が全世界で今年2000万台に達すると予想しているそうです。
これは同社のヴァイスプレジデントJacob Chen氏によるもので、今月発売される「Galaxy Z Fold4/Flip4」の品質向上に加え、展開や宣伝を強化することで市場の売り上げを押し上げると考えているとのこと。
折りたたみスマホは2021年には2020年比3倍となる約1000万台の出荷台数を記録した一方、調査会社による2022年の予測は約1100万台にとどまっており、Samsungの予測はかなり大胆なもの。
Galaxy Z Fold4/Flip4はプロセッサに高性能な「Snapdragon 8+ Gen 1」を搭載したことで発熱とそれに伴う性能低下が抑えられているとしており、製品に対する大きな自信が前向きな予測にも繋がっているようです。
なお、前機種Galaxy Z Fold3/Flip3に搭載されていた「Snapdragon 888」はSamsungが製造しましたが、「発熱が酷い」など評判は良くなかったプロセッサ。
同じくSamsung製造の次世代「Snapdragon 8 Gen 1」はGalaxy S22などに採用されたものの、発熱は改善しなかった上に不良品率が65%にのぼるなど製造上も大きな問題がありました。
一方、Snapdragon 8+ Gen 1はTSMCが製造。スマホ業界では比較的発熱が少なくバッテリーの持ちも良いなど高く評価されており、紛れもなく高性能な製品です。
皮肉にもSamsungは自社製造のプロセッサから脱却することで性能向上を得られたという形になっています。
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