エネルギー効率を重視して開発した結果、消費電力や発熱を抑えつつ、高い処理能力を実現した「Snapdragon 8 Gen 2」。
すぐアチアチになってしまうハイエンドスマホに辟易していた人々たちから好意的に受け止められていますが、後継プロセッサに不穏な空気が漂い始めています。詳細は以下から。
海外メディアの報道によると、クアルコムが現在2つのバージョンの「Snapdragon 8 Gen 3」をテストしているそうです。
Snapdragon 8 Gen 3は超大型コア「Arm Cortex-X4」をメインに据えた「1+5+2」の構成を採用すると見込まれていましたが、超巨大コアを2つにした「2+4+2」構成が新たに浮上したとのこと。
Snapdragon 8シリーズはすべて超巨大コアが1つしか無いため2+4+2は異例中の異例ですが、実現すれば飛躍的な処理能力の向上を見込むことができます。
・Snapdragon 8 Gen 2
1+2+2+3(Arm Cortex-X3+Cortex-A715×2+Cortex-A710×2+Cortex-A510×3)
・Snapdragon 8 Gen 1
1+3+4(Arm Cortex-X2+Cortex-A710×3+Cortex-A510×4)
かなり力技となる超巨大コア2つでの性能アップですが、ここで問題となってくるのが「発熱をどうするのか」という点。
今年発売のiPhone 15 Proに搭載される「Apple A17」はAppleが独占したTSMCの3nmプロセスで製造され、従来より低消費電力、高性能を実現する以上、クアルコムが対抗せざるを得ないのは仕方がない話です。
しかし無理やり実装できたとしても、発熱の制御が困難だったSnapdragon 8 Gen 1の再来となるおそれがあるだけに、固唾をのんで見守らざるを得ない事態となりつつあります。
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