iPhone 15 Pro登場で「Android暗黒時代」突入か、周回遅れの性能差が2025年以降まで続くことに



高い処理能力と低い消費電力、低発熱を実現した「Snapdragon 8 Gen 2」に続いて、ミドルハイスマホ向けでありながらSnapdragon 8 Gen 1に匹敵する性能の「Snapdragon 7 Gen 2」が登場したAndroidスマホ陣営。

近年のアチアチ高消費電力路線からようやく脱却できたことで、iPhoneとの差が縮まることに期待が寄せられる中、お世辞にも明るいとはいえない見通しが明らかになりました。詳細は以下から。

海外メディアの報道によると、iPhoneの「Apple A」シリーズやクアルコムの「Snapdragon」などの製造を請け負っている台湾TSMCが2025年にも2nmプロセスを用いた半導体の生産にこぎつけるそうです。

これは今年発売される「iPhone 15 Pro」に搭載される「Apple A17」製造で初めて実用化される3nmプロセスに続くもの。

TSMCは現在、3nmプロセスを「FinFET」と呼ばれる技術を用いて生産していますが、2nmプロセスではSamsungやIntelなどと同じ「GAA」へと移行する見通し。

製造プロセスの微細化によってリーク電流が減り、駆動電流も増えることで、今まで以上に消費電力を抑えつつ高い処理能力を実現できるようになります。

なお、ここで問題となってくるのが「最新の製造プロセスを一番最初に使えるのは誰か」という話。

今年実用化されたTSMCの3nmプロセス製造ラインは、同社に莫大な出資をしているAppleが100%独占しており、クアルコムの次期プロセッサ「Snapdragon 8 Gen 3」は4nmプロセスでの製造を余儀なくされる予定です。

つまり2nmプロセスが2025年に実用化されても、Androidスマホで利用できるのは2026年以降となる可能性が高く、3nmプロセスに続いて周回遅れが年単位で続いてしまうわけです。

Apple A17がSnapdragon 8 Gen 2を2倍の大差で完封するとみられるなど、絶大な効果を見込むことができる最新プロセス。今後の両陣営を占う上で、決して無視できない要素となりそうです。

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