『美しい、日本の液晶』『液晶なら、シャープ』『世界の亀山モデル』
何もかも皆懐かしい思い出です。詳細は以下から。
日本経済新聞社の報道によると、シャープの呉柏勲・社長兼CEOが将来的に液晶パネル事業を売却する方針を示したそうです。
具体的な時期は明かされておらず、「しかるべきタイミングが来たら話したい」とコメントしたとのこと。
背景として同社の2024年3月期連結決算は最終損益1499億円で、経営危機に陥った2016年以来となる「2期連続で1000億円を超える最終赤字」を計上したことが挙げられます。
なお、シャープの液晶事業は経産省がバックアップするジャパンディスプレイ(JDI)との利益度外視の価格競争により傷口を広げ続け、両社とも有機ELで出遅れる結果に。
現在JDIは上場から10年連続赤字で株価も40分の1、シャープは鴻海傘下になってしまい、事実上日本のディスプレイ産業は壊滅。旧経営陣の遺産「堺ディスプレイプロダクト」も9月末までに停止することが明かされています。
CSOTなどの中国勢が圧倒的なコスト競争力を獲得する中、SamsungやLGすら撤退しているため、今回の液晶事業撤退は無理からぬ選択ではないでしょうか。
・18時25分追記
共同通信社などの報道によると、売却を考えているのは液晶ではなく半導体事業だったと呉柏勲・社長兼CEOが訂正したそうです。
シャープは世界初のカメラ付きケータイ「J-SH04」を生み出した自負もあって、センサーを自前で手がけてきたメーカーですが、自社センサーを諦めるということなのでしょうか。
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