NTTドコモがスマートフォン増加に起因する一連の通信障害への対応策を発表


一部ユーザーのメールが異なるユーザーに届くなど、通信事業者としては非常にまれな内容のものを含む通信障害を相次いで引き起こしたNTTドコモが対応策を発表しました。



報道発表資料 : 「携帯電話サービスにおける事故防止、通信の秘密の保護及び個人情報の適正な管理の徹底」に係る報告書の提出について | お知らせ | NTTドコモ

NTTドコモの報道発表資料によると、同社は一連の通信障害に対する総務省からの「携帯電話サービスにおける事故防止、通信の秘密の保護及び個人情報の適正な管理の徹底」についての行政指導および携帯電話通信障害対策連絡会の中で指示された「設備及び体制の総点検」について、本日、総務省に報告書を提出したそうです。

行政指導および指示内容。輻輳防止や冗長機能に不具合が生じないことなどが求められています。

これを受けてNTTドコモはspモードの再検証を行い、処理能力向上を推進する「高度化推進室」の設置や人為事故撲滅への取り組み、技術者の増強などを導入しています。

今まで発生した通信障害とその原因、対策完了日の一覧。全16項目におよび、3月22日に対策を完了。

問題となったパケット交換機についても、リソース使用率の高い交換機のエリアから優先的に増設を実施。4月には全国11エリアでも増設が行われる予定です。

また、再発防止に向けた更なる対策も実施。すでに大半が実施済みですが、新型パケット交換機の更なる処理能力向上(8月完了予定)やspモードシステムや制御信号増加への対応など、処理能力に関する部分は12月まで続くとされています。

設備や体制に対する総点検については6つの観点から行われ、現状においてネットワークが安定して運用できる状態であることを確認。総稼働は9万450人日におよびます。

総点検を通じて強化された事項一覧。他社事例を参考として強化された部分もあります。

ユーザーへの情報提供も迅速化されます。

対策や点検数の一覧。対策数33件、総点件数25万6966件、総稼働16万30人日に。

また、NTTドコモは一連の通信障害への対策について、以下のように締めくくっています。

ドコモでは、発生した通信障害への対策16項目(稼動3,940人日)を完了させるとともに、再発防止に向けた更なる対策17項目(稼動65,640人日)を実施しております。
また、当社の通信ネットワーク設備等に対して、全145項目、256,966件におよぶ総点検(総稼動90,450人日)を実施いたしました。
これらの全社体制での対策及び総点検により、現状において通信ネットワークが安定して運用できる状態であることを確認するとともに、増加する制御信号への対策等、今後のスマートフォントラフィックに対するネットワーク基盤の強化に取り組んでおります。
更に、お客様影響を十分考慮した工事計画・工事方法の見直しやネットワークの運用状況に関する情報をお客様へ迅速・正確にご提供するための改善などを図りました。

一連の通信障害につきまして、お客様に多大なご迷惑をおかけしたことを深くお詫び申し上げるとともに、今後もお客様に安心・安全にご利用いただけるよう、より一層の通信ネットワークの信頼性向上に努めてまいります。


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