【独自】「AQUOS sense5G」不具合再燃か、再起動ループやWi-Fi利用不能などの報告が寄せられるも修理以外の解決策は無し

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お手ごろ価格で5Gを楽しめるはずが、購入3ヶ月で強制的にスマホライフを終了させるシロモノだったことで、昨年大炎上したシャープの人気格安スマホ「AQUOS sense5G」。

2021年9月からBuzzap!で被害が拡大している様子をお伝えし、今年1月にはシャープが謝罪する事態となりましたが、不具合が再燃しつつあるようです。詳細は以下から。

◆不具合で大炎上した「AQUOS sense5G」とは？
まず振り返っておきたいのが2021年9月から順次Buzzap!でお届けしてきた「AQUOS sense5G」の不具合問題。

AQUOS sense5Gは約5.8インチフルHD+（2280×1080）IGZO液晶ディスプレイにSnapdragon 690、4570mAhバッテリー搭載の使いやすく手ごろな防水防塵耐衝撃スマホとあって、高い人気を誇っていました。

しかし蓋を開けてみると、購入3ヶ月前後で「再起動が無限ループする」「Wi-Fiがつながらない」「フリーズする」などの不具合が報告される事態に。

たった2週間で不具合に遭遇したユーザーまでいる始末。金銭的な負担に加えて、何度もスマホをセットアップする手間や消えてしまったデータのことを考えると、あまりにも悲惨です。

おまけに「修理から返ってきても同じ症状に悩まされた」「故障と認めてもらえなかった」「データが消えた」「修理代金4万円弱」などの報告も。ついにはリコールを求める声まで上がっていました。

Buzzap!では昨年9月から3度にわたり問題を記事化（1、2、3）。12月にはドコモが半額以下で投げ売りを開始したことで、被害の拡大を懸念する記事をお届けしています。

◆ついにシャープが謝罪する事態に、修理以外に具体的な解決策は無し
今年1月、Buzzap!編集部の取材に対し、シャープは初期生産分の一部で製造上の不具合が発生したこと、問題が発生したユーザーには修理対応を行っている旨を回答した上で謝罪しました。

Buzzap!編集部：
2021年の夏ごろから「再起動ループに陥る」「Wi-Fiがつながらなくなる」などの報告が多数のユーザーから上がっていますが、御社は把握されておりますでしょうか。

シャープ：
ご指摘のような事象は認識しております。初期生産分の一部で発生した製造上の不具合であり、現在は対策済みです。「再起動ループに陥る」「Wi-Fiがつながらなくなる」などの事象が出たお客様につきましては、販売元と連携し修理対応をさせていただいております。ご迷惑とご不便をおかけしたことお詫びいたします。

Buzzap!編集部：
原因が分かっているのであれば、お教え下さい。

シャープ：
初期生産分の一部で製造上の不具合が発生いたしました。現在は対策済みです。

Buzzap!編集部：
アップデートなどで改善される予定はあるのでしょうか。

シャープ：
不具合の原因を踏まえ、ソフトウエアのアップデートではなく修理対応をしております。

Buzzap!編集部：
ありがとうございました。

しかし回答から分かったのは「不具合はハードウェアに起因するもので、ソフトウェアアップデートでは改善できない」「自分が使っているのが該当するロットかどうかは故障しないと分からない」「修理しても改善しなかったケースも複数」という過酷な現実。

「ある日突然再起不能になるかもしれない」と思いながらスマホを使うのは、かなりのプレッシャーではないでしょうか。

◆不具合再燃か、またしても再起動ループなどの報告が寄せられる事態に
そして見逃せないのが夏ごろからBuzzap!の過去記事を引用して不具合を報告するAQUOS sense5Gユーザーが再び現れ始めたこと。

年初に買って8ヶ月で使い物にならなくなるというのは、さすがに厳しいのではないでしょうか。

Buzzap!のコメント欄でも、7～8月ごろに報告が上がっています。

ある日突然自分のスマホが再起不能になった人たちの生の声も。

◆放熱設計の問題が夏に不具合続出の原因か
なお以前もお伝えした通り、AQUOS sense5Gは「約5割も部品が増えたにもかかわらず、4Gスマホとほぼ同じ面積の基板に実装する」という難題に挑んだモデル。

シャープ公式サイトに掲載された開発者インタビュー記事でも放熱設計で苦戦していたことが語られているため、部品の実装で無理をしたところ排熱が追いつかなくなり、不具合が頻発した可能性があります。

つまり昨年夏に不具合報告が大量発生したのも、今年夏にまた報告が寄せられているのも、すべては熱の問題をクリアできていないためではないかと考えられるわけです。

ちなみに発熱でまともに動かなくなるのは『ゲームを楽しむためのスマホ』として売られていた「AQUOS zero2」でも起きていたこと。

W-ZERO3時代からシャープのスマホを使っていた筆者が久しぶりに買ったモデルでしたが、どれだけ対策してもゲームを起動すると『スマホ型カイロ』と化して動作はガクガク＆瞬く間にバッテリー残量が消えて使い物にならず、購入1年で使用を諦めたほどです。

例年通りのスケジュールであれば、まもなく新モデルがお披露目されるとみられるAQUOS senseシリーズ。

日本人の使いやすさを意識したお手ごろ価格の人気モデルだけに、発熱問題に真剣に取り組んだものになることを強く願いたいところです。