ソフトバンクモバイルが電波の繋がりやすい「プラチナバンド」と呼ばれる900MHz帯を割り当てられましたが、同周波数帯域に対応する端末やサービス開始日などが明らかになりました。
※スライドの内容を追加し、大幅に加筆しました。
詳細は以下の通り。
(PDFファイル)プラチナバンド認可記者会見 | ソフトバンクモバイル株式会社
ソフトバンクモバイルが本日行った記者会見で公開したスライド。同社は携帯電話事業に新規参入するために、既存キャリアに追加割り当てされる予定だった800MHz帯の取得について2004年から意見広告を出すなどの取り組みを続けていました。
そしてイー・モバイルを展開するイー・アクセスなどと共に、新規参入事業者として2005年11月に総務省から1.7GHz帯の電波を割り当てられましたが、2006年にボーダフォンの日本国内での携帯電話事業を買収したことを受けて返納。しかしボーダフォンの携帯電話事業には800MHz帯が割り当てられておらず、「電波が入らない」という苦情が多かった……というのが今までの流れです。
そしてこの現状を打破するために2009年に「電波改善宣言」を打ちだし、基地局数を2年で3倍に。
これにより総合接続率がNTTドコモやKDDIと並んだとしています。
また、Wi-Fiスポットの数も24万を突破。
スマートフォンの速度も最高速……としていますが、これは明らかに偏った比較。ソフトバンク、NTTドコモは従来よりも高速な下り最大14.4Mbpsの「3Gハイスピード」または「FOMAハイスピード」に対応したモデルであるのに対して、なぜかauだけは下り最大9.6Mbpsの「WIN HIGH SPEED」に対応していないモデルが比較対象に。なお、全国の繁華街での調査はau版iPhone 4Sの方が快適に通信できることが明らかになっています。
また、従来はプラチナバンドが割り当てられていないことにより、1契約あたりの設備投資額が高く、非効率であったとのこと。
しかし今後は平等な戦いができるとしています。
プラチナバンドの特性。1つの基地局で多くのエリアをカバーできるほか、建物などの障害物を回り込んで届くというメリットがあります。
900MHz帯を利用したサービスは7月25日から開始予定
認定された特定基地局の開設計画では、900MHz帯の基地局を2012年度中に約1万6千局設置し、2016年度中には約4万1千局まで増設。人口カバー率も99.9%にする予定とのこと。
従来ではカバーできなかった部分もカバーできるようになるとされています。
連結設備投資額を2年間(2011年度および12年度)で1兆円としていましたが、今回の認定に伴って1000億円積み増しして2年間で1.1兆円にする方針。そして2013年度には4500億円の設備投資を計画しており、3年間合計(2011年度~13年度)の設備投資額は1.55兆円となります。
なお、900MHz帯にはAppleの「iPhone 4」「iPhone 4S」「iPad 2」および2012年3月に発売予定の「PANTONE 4 105SH」が対応しており、7月25日から900MHz帯を利用できるようになるほか、2012年夏モデルとして発売する端末についても、全てが対応するとしています。
さらにトラフィックの混雑も解消。どこでもつながるソフトバンクを実現するとしています。
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