死傷者続出、こぶし大の石を互いにぶつけ合う凶悪過ぎるインドの奇祭


当サイトではインドの驚くべき人々や風習について報じてきましたが、この石投げ戦争祭りはかなりシャレにならない部類に入ります。

Gotmar Mela - A Bloody Stone-Pelting Tradition Oddity Central - Collecting Oddities

この危険な祭の名前はGotmar Mela。300年以上昔から中央インド、 マディヤ・プラデーシュ州のPandhurna村とSawargaon村の村民たちによって年に一度行われています。

2つの村の間を流れるJaam川の真ん中に巨大な木の柱が立てられ、そのてっぺんに旗がくくりつけられます。この旗を奪い合うというのがその内容なのですが、相手の村人が旗を取ろうとするときに、投石によって妨害するというのが特徴。


とても危ないことのように聞こえますが、まさにその通りで毎年何百人もの怪我人が出ており、死人が出ることも珍しくありません。動画を見れば分かる通り、参加者たちはプロテクターやヘルメットなど無しのほぼ普段着。こぶし大の石を平気で投げつけ合っています。

2012年には329人が怪我をして、そのうち7人が危篤状態になったとのこと。ただしこれはまだマシな方で、2008人には800人以上が怪我をして1人が死亡。近年で最も被害者が大きかったのは1989年で4人が死亡しています。

担当する地方自治体もGotmar Melaの危険性は十分認識しており、祭を禁止しようとしたこともありましたが両村からの反対にあって断念。2001年と2002年には石の代わりにゴムでできたボールを使うように説得を試みましたがこれも失敗。

地方自治体は結局祭をやめさせることを諦め、今は祭の会場の周りに緊急医療チームを配備し、怪我人の手当を行うのみとしています。

Gotmar Melaの起源はこの地方に伝わる古い伝説です。それによると、



Pandhurnaの王がとなりのSawargaonの王の娘が美しいと聞き、川を渡ってその娘をさらってしまいました。その話を聞きつけたSawargaonの人々が犯人を追いかけ、Jaam川を渡っているPandhurna王を見つけて次々と石を投げつけました。Pandhurnaの住人たちは自分達の王が無事に川を渡りきれるよう、石を投げて応戦しました。




これが形を変えて現在の危険極まりない石投げ戦争祭りになりました。ただし、この祭はただ石を投げ合うだけではなく、若者たちがそれぞれ対岸の村から自分の花嫁となる娘を探すという意味合いもあるとのこと。

死人の出る祭と言えば、日本ではだんじり祭、御柱祭などが有名。どちらも死傷者を出していますが中止されることもなく現在も継続中。

だんじり祭


御柱祭


もしかしたらこの村の人々の気持ちを一番良く分かるのは日本人なのかもしれません。



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