パナソニックが携帯電話事業を大幅に縮小することが報じられました。
パナソニック、携帯事業を大幅縮小へ :日本経済新聞
日本経済新聞社の報道によると、パナソニックはスマートフォンで出遅れていた携帯電話事業を大幅に縮小するそうです。
これは携帯電話事業の抜本的な戦略転換が必要と判断したことを受けたもので、今年春に「ELUGA」ブランドで再参入したヨーロッパ市場での販売を早ければ2012年度中に打ち切るほか、国内事業についても売却や他社との提携を含め見直しを検討するとのこと。
すでにリストラに前倒しで着手しており、数百人規模の人員削減を行ったほか、生産拠点を国内唯一の掛川工場からマレーシア工場に移管したと報じられています。
なお、パナソニックの携帯電話事業は2001~2009年度まで国内シェア2位をキープし続けるなど順調でしたが、スマートフォンへのシフトが進むにつれてシェアは低下。今では富士通、Apple、シャープの後塵を拝しているほか、2012年冬モデルとしてリリースしたのはドコモ向けのフィーチャーフォン「P-01E」1機種のみです。
ちなみにもし同社の携帯電話事業が他社と提携ないし統合する形となった場合、いったいどこが候補に挙がるのかは気になるところですが、パナソニックがFOMA端末の共同開発を行っていたNECと、KDDI向けフィーチャーフォンの開発を委託していたカシオ日立が統合されて生まれた「NECカシオモバイルコミュニケーションズ」が有力かもしれません。
しかしながらNECカシオは今やパナソニック以上にシェアを落としており、ついにはスマートフォン単独開発を断念したことが今年春に明らかになったことを考えると、統合で生まれるスケールメリットは薄いと言わざるを得ず、生き残りを賭けてよりシェアの大きい富士通などと組むことになる可能性も十分に考えられます。
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